人事情報と組織の情報をマッチングさせ“最適配置”に役立てる
続いて、蓄積した人材情報と組織の情報をマッチングすることで、最適配置に役立てる方法が紹介された。この最適配置においては、「人→組織」の適材適所、「組織→人」の適所適材の2つのアプローチがなされている。
まず異動候補者をどの部門に配置するかという「適材適所」というアプローチについては、異動シミュレーションによる「人材配置案の自動作成機能」が提供されている。たとえば、「3年以上異動していない人」「スキル能力が高い人」「異動を希望している人」を抽出して色分けし、その社員の写真をドラッグアンドドロップで動かすことで、視覚的に異動シミュレーションを実施できる。さらに、組織ごとの売上の変化や資格保持者数なども閲覧しながら最適配置に役立てられる。さらに、異動の結果を発令としてメールで告知する「発令管理機能」も搭載されている。
そしてもう1つ、実現したい経営戦略を起点として必要なポジションに誰を配置するのかという「適所適材」については、主要ポジションの候補者を抽出するために「ポジションマネジメント機能」や「社内公募機能」などが提供されている。ポジションマネジメント機能では、DX戦略部長やIT戦略部長など、今後の経営戦略を支えるキーとなるポジションを選定し、そのジョブディスクリプションに求められる能力やスキルやミッションなどを定義すると、条件別やマッチ度合いでのランキング順などで候補者を閲覧できる。
直近の異動だけでなく、3~10年後を見据えて「ポテンシャル人材候補者」を把握し、これを「タレントパイプライン」として管理するところも登場しているという。重要ポジションに対する人材の充足度を管理することで将来的なリスクを把握し、施策を講じることができるというわけだ。
また、重要ポジション以外の専門人材や新規事業人材についても、スキルを可視化し把握することが効果的な人材育成につながる。タレントパレットでは企業ごとにスキル情報をカスタマイズして登録できるようになっており、そこに本人が入力し、上司が評価することで、最新状態の人材ポートフォリオが出来上がる。これは今後の育成計画に役立てられる。