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日本の社内異動増加率は世界平均の倍 AIの進展により世界の職場環境に急速な変化—LinkedIn調べ

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 LinkedInは、パンデミック時代のリモートワークに関する方針の見直し、新しいテクノロジーの登場、持続可能性への注目の高まりなど、数年前と比べて現代の職場の変革を明らかにした「職場環境の変化」に関する調査を公表した。

AIの進展により、2030年までに職場における必要なスキルは70%変化

 世界では2024年に採用された労働者の10%が、2000年には存在しなかった職種に就いていることが明らかになった。これらの職種の中には、サステナビリティマネージャー、AIエンジニア、データサイエンティスト、ソーシャルメディアマネージャー、カスタマーサクセスマネージャーなどが含まれており、現在では世界において一般的になりつつあるという。

 日本でも世界と同様の変化が表れており、2030年までに同じ職種で必要なスキルの70%が変化すると予測されていることが分かった。

 現代の職場環境には大きな変化が起こっており、世界全体のプロフェッショナルのうち64%が、仕事における急速な変化への戸惑いを感じている。さらに、68%が変化に対応できるようこれまで以上のサポートが必要だと感じており、変化のペースに不安を覚え、取り残されることへの懸念を抱いていることも明らかになった。一方で、この急激な変化に対して、マネージャーを頼りにできると感じているプロフェッショナルは世界全体のわずか37%しかおらず、さらに所属する企業が変化に対応するためにサポートを行っていると感じているのは約半数の51%。AIの進展により職場環境が急速に変化している中、世界の多くのプロフェッショナルが不安を覚えており、またサポート体制も不十分だと感じているという。

2025年のトレンドスキルはソフトスキルであることが判明

 以上より、2025年は、世界のビジネスリーダーが自身のマネジメント手法を見直す必要性が高まっていくとしている。実際に、世界の経営者のうち80%が、変化に適応できるようリーダーシップスタイルを見直しており、60%以上が新しいスキル開発を積極的に進めている。これは、職場環境の急速な変化に適応するために、継続的なスキル開発が不可欠であることを示しているという。

 他方で、世界のビジネスリーダーの多くは、AIの進展が良い変化を引き起こす可能性も認識しており、「必要だが単調な作業にかかる時間の削減」「生産性の向上」「戦略的かつ創造的な思考」など、80%以上はAIが従業員にもたらすメリットを少なくとも1つは挙げている。

 このように、AIの導入・進展は生産性向上だけではなく、人間の能力を高め、より革新的な職場を構築することにもつながるため、現代の職場環境の変化に対応できるよう、幅広いスキル習得の重要性が認識されているという。さらに、LinkedInの調査によると、AIスキルを持つプロフェッショナルは、他の人と比較し「クリエイティブな発想」「デザイン志向」「感情的知性」などのソフトスキルを5倍も習得しやすいと明らかになっており、ソフトスキルが、2025年以降もますます重要性を増していくと考えられると同社は述べる。

職場環境の変化が表れる日本でも幅広いスキルの習得が必須

 2030年までに同じ職種で必要なスキルの70%が変化すると予測されているように、AIによる職場環境の変化が起こる日本でも、ソフトスキルの重要性は高まっているという。LinkedInラーニングにおいては、日本で現在最も人気のあるコースは、「思いやりをもって話す」「交渉力を高める」「自己認識を高める」など、ソフトスキルを高めるコースが含まれているとのことだ。

 一方で、日本の職場では社内異動率が特に高くなっており、前年比で11%増加。これは、世界平均の6%と比べてほぼ2倍の増加率であり、日本において企業が組織内で従業員を活用する方法を模索していることを示唆しているという。

 さらに、個人でも学習やスキルアップに対する時間の投資が増加しており、日本のLinkedInメンバーによる学習コンテンツの消費量は前年比で13%増加。このようにAIの進展により、日本でも職場における急速な変化が見られており、それらの変化に対応するためのスキル開発やスキルアップは今後も必須となっていくとしている。

 なお、調査の概要は次のとおり。

  • 調査対象:フルタイムまたはパートタイム雇用の2万496人のプロフェッショナル
  • 調査方法:オンライン調査
  • 調査期間:2024年9月2~11日
  • 調査実施国:イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、インド、オーストラリア、ブラジル、オランダ、シンガポール、MENA地域(中東・北アフリカ)
  • 調査機関:Censuswide

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