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人事・労務の3人に1人が「業務にAIを利用」 組織全体では約17%にとどまる—ネオマーケティング調べ

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 ネオマーケティングは、全国の20歳以上の男女を対象に「AIエージェント」をテーマにインターネットリサーチを実施した。

普段の業務におけるルーティンワークの割合

 全体の58.2%が「業務の5割以上がルーティンワーク」であると回答した。中でも「財務・会計・経理」や「事務・総務」では、75%以上が業務の半分以上をルーティンワークと捉えており、AIエージェント導入による効率化余地が大きい領域といえる。一方、高度な専門知識が求められる「士業」においても、5割以上をルーティンが占めるとの回答が59.5%に。職種によってばらつきはあるものの、あらゆる業務領域においてAI活用の余地が少なくないことが明らかとなった。

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業務におけるAI利用率

 全体のAI活用率(「とても利用している」「やや利用している」の合算)は16.8%にとどまる一方で、「人事・労務」では39.1%、「情報システム」では34.5%と、3人に1人以上が業務でAIを活用していることが分かった。この背景には、両職種に共通する情報の整理・処理業務の多さがあると考えられるという。

 人事では履歴書や評価シートのレビュー、スケジュール調整など文書ベースの定型業務が多く、自然言語処理系のAIと親和性が高い一方、情報システムではAI自体の理解が深く、新技術の導入・試行にも前向きな環境が整っていると考えられそうだと同社は述べる。

 一方で、前掲した設問「普段の業務におけるルーティンワークの割合」で、「(AIによる代替余地が大きい)ルーティン業務」の比率が高かった「財務・会計・経理」や「事務・総務」では、実際のAI活用率は相対的に低いという逆説的な傾向も見られた。これは、AI導入のハードル(スキル・判断力・セキュリティ懸念など)や、既存業務の仕組みとの非互換性が障壁となっている可能性があるという。

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AIを利用している業務内容

 AIが主に活用されているのは、「文章作成・編集・要約」(55.4%)や「日々の情報収集」(44.0%)といった、業務の出発点や下準備にあたるとっかかり業務であることが分かった。生成AIの強みである自然言語処理・検索性・スピード感が、初動を支える用途において、特に活かされている様子がうかがえる。

 一方で、「顧客対応・カスタマーサポート」(17.3%)や「メール・チャット対応の自動化」(16.7%)といった、定型的かつ繰り返しの多い業務におけるAI活用率は、相対的に低い水準にとどまった。利用率が伸びていない背景には、顧客接点における品質維持への懸念や現場運用のハードルといった、技術以外の課題が影響していることが考えられると同社は述べる。

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AI利用による効率化実感率

 前問の「業務におけるAI利用率」にて「AIを利用している」と回答した人に対し、AIを業務に利用することでどの程度の効率化を実感しているかを聞いたところ、85.7%が「効率化を実感している」ことが分かった。

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「AIエージェント」の認知・利用率

 「AIエージェント」という言葉について、全体の52.1%が「知らない」と回答しており、AI関連用語としてはまだ一般化していない実態が明らかになった。一方で、「現在利用している」と回答した人は全体の5.1%にとどまる中、「情報システム」職ではその割合が24.1%と突出。また、「人事・労務」も利用・認知率が32.6%と高水準だった。これは、前問の「業務におけるAI利用率」とも合致する結果であり、同職種におけるAIエージェントへの関心と実践意欲の高さがうかがえる。

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AIエージェントに対して不安を感じること

 AIエージェントに対して不安を感じることはあるかを質問したところ、「判断の正確性や信頼性」(25.4%)や「セキュリティやプライバシー」(23.3%)が上位に挙げられ、技術の根幹に対する懸念が強く意識されていることが明らかに。これに続く「誤動作や想定外の挙動がないか」(21.7%)も含め、安心して任せられるかどうかが利用可否を左右する重要なポイントになりそうだという。

 一方で、「導入・運用コスト」(20.9%)への懸念は一定数あるものの上位ではなく、信頼性や安全性が確保されればコスト面のハードルは乗り越えられるという意識も背景にある可能性が考えられると同社は述べている。

 また、「雇用減少や職業変化」(8.7%)への不安は比較的低く、前問の「AIエージェントの認知・利用率」でのAIエージェントの低認知率と照らしても、代替されるというリアルな危機感はまだ広く浸透していない状況がうかがえた。

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AIエージェントの活用により実現してほしいこと

 AIエージェントに対する期待として特に多かったのは、「人的ミスの削減」(32.8%)と「業務効率の改善」(31.1%)。AIエージェントに対しては、業務の「精度向上」と「スピード改善」の両面に対する期待が高く、業務品質と効率の両立を実現する手段として注目されていることがうかがえる。

 従来の指示を待つAIとは異なり、ユーザーの目的や状況を踏まえて自律的に判断・実行を行う能動的なAIであるAIエージェント。そうした特性ゆえに、「単純作業の完全自動化」や「業務管理の最適化」といった、繰り返しの多いルーティン領域を手放す期待が数多く(20%以上)寄せられたのは自然な結果だという。

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AIエージェントを活用することで削減できると思う業務工数

 AIエージェントを活用することで、どの程度現在の業務工数が削減できると思うか聞くと、全体の35.7%が「1割未満」と回答。職種別で見ても「経営全般」「財務・会計・経理」「事務・総務」「生産・製造」「販売・接客」「士業」と全6職種において「1割未満」が最多となり、AIエージェントで削減可能な範囲を現時点では限定的に見ている層が多いことが分かった。

 AIエージェントは、ただ命令をこなすだけではなくユーザーの目的に合わせて自走できるもの。しかしながら、前問の「AIエージェントの認知・利用率」で過半数が「知らない」と回答していたように、AIエージェントに対する理解はまだ限定的であり、生成AIとの違いも十分に認識されていない可能性があるという。

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今後のAIエージェント利用意向

 今後、AIエージェントを業務に利用したいと思うか質問すると、「今後AIエージェントを業務に利用したい」と回答した人は全体で27.5%。前問の「AI利用による効率化実感率」では85.7%が効果を感じていたにもかかわらず、AIエージェント利用にはやや慎重な意向となった。AIで効率化を実感しながらも、次の一歩に踏み出すにはまだ情報と理解が不足しているのかもしれないと同社は述べる。

 その一方で職種別に見ると、「情報システム」と「人事・労務」にてそれぞれ半数以上が今後「利用したい」と回答。前問の「業務におけるAI利用率」において、利用率が高かった傾向とも一致していた。これらの職種は、普段から新しいツールを試し、自分たちの判断で導入を進めやすい立場にあることが多い傾向があるため、AIエージェントにも積極性を見せたと考えられるという。

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今後AIは人々の生活に浸透していくと思うか

 AIは今後人々の生活に浸透していくと思うか質問したところ、「浸透していく」は全体の52.1%にとどまり、約半数は確信を持てない、または否定的なスタンスを取っていることが明らかに。「どちらとも言えない」は33.6%と、AI浸透に対する認識がまだ流動的であることの表れともいえる。

 一方で職種別に見ると、「情報システム」は65.5%、「人事・労務」は73.9%など、前向きにAIを活用している職種ほど将来的なAIの浸透にも肯定的である傾向が顕著だった。

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 なお、調査の概要は次のとおり。

  • 調査の方法:ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWebアンケート方式で実施
  • 調査の対象:全国の20歳以上の男女のうち、有職者
  • 有効回答数:1000名
  • 調査実施日:2025年4月7~8日

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労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

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