コーナーは、従業員100名以上の企業に務める正社員を対象に、「静かな退職と人事の認識ギャップ調査」を実施した。
社員が期待する取り組み(全体)
社員に対して、長く働くために会社に期待する取り組みを質問したところ、65.2%が「給与・報酬」改善を選択。次に「評価基準の透明性」が32.3%、「ワークライフバランス確保」が31.0%と続き、納得感や生活の充実を求める声が強いことを示している。安心感・業務のしやすさに関連するニーズも挙がっているが、個人の環境よりも、組織運営や制度面の基盤への期待がより高くなっている。
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社員が期待する取り組み(年代別)
年代別に社員の回答を分析すると、「給与・報酬」と「評価」の納得感はすべての年代で均一に選択されていることから、最も重視されるニーズといえる。30代は「働きやすさ・制度運用面」、40代は「安心・安定性」に関する項目をやや重視する傾向にある。
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社員ニーズと人事施策の優先順位の比較
人事担当者にも、社員の離職予防のために今後最も強化すべき取り組み・施策を質問したところ、優先トップは「待遇面」の改善となっており、社員ニーズと一致する。ただし、「評価の透明性向上」がやや優先されている。次に、「キャリアパスやスキルアップ支援」を優先するが、社員ニーズの高い「ワークライフバランスの改善」や「福利厚生の充実」は優先度が低いため、ギャップが生じている。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査タイトル:静かな対象と人事の認識ギャップ調査
- 調査対象:一般社員・人事担当者
- 調査期間:2025年5月2〜9日
- サンプル数:413名(人事職100件、人事職以外313名)
- 調査実施者:コーナー、マクロミル
- 調査方法:Webアンケート調査
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