B-Connectは、部下のキャリア自律を促す目的で1on1ミーティングなどを実施している企業の部長・課長を対象に、1on1ミーティングによるキャリア自律支援とジョブディスクリプションの活用におけるキャリアの明確化に関する実態調査を実施した。
約7割が、1on1ミーティングを「部下のキャリア自律促進に効果的」と評価
勤め先で実施しているキャリア支援につながる1on1などは、部下のキャリア自律を促すという目的に対して、十分に機能していると感じるか質問したところ、「非常にそう思う」が26.0%、「ややそう思う」が42.0%という回答となった。
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1on1ミーティングが機能していると感じる場面
前問で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、どのような場面で機能していると感じるか聞くと、「部下が自ら目標やアクションプランを立てて話してくれたとき」が66.2%で最も多く、次いで「部下が自分のキャリアの方向性や興味について話してくれたとき」が55.9%、「部下の発言や行動に、前向きな変化が見られたとき」が47.1%と続いた。
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一方、「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」と回答した人に、機能しにくいと考えられる要因を質問したところ、「過去の対話内容や進捗が共有されておらず、継続性がない」が39.3%で最多となり、次いで「雑談の延長のような対話に終始してしまう」が32.1%と続いた。
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約7割が、「会社で実現できるキャリアの不明瞭さ」を課題視
Q1で「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」と回答した人に対し、キャリア支援につながる1on1などが十分に機能していない要因として、「会社で実現できるキャリアの不明瞭さ(部下が会社で実現できるキャリアをイメージできない状況)」が影響していると感じるか聞くと、「非常にそう思う」が10.7%、「ややそう思う」が57.1%と、合計67.8%が課題視していることが分かった。
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社内のキャリア明確化による「1on1ミーティングの効果向上」に、8割以上が期待
前問で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、会社で実現できるキャリアが明確になれば、キャリア支援につながる1on1などはより有効になると思うか聞いたところ、「非常にそう思う」が5.3%、「ややそう思う」が78.9%と、合わせて84.2%が有効になると思うと回答した。
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約7割がジョブディスクリプション導入済み、一方うち3割は「機能していない」実態
会社で実現できるキャリアを明確にする1つとしての「ジョブディスクリプション」に関して、勤め先での導入状況を質問すると、「導入していて、機能している」が41.0%が最も多く、次いで「導入しているが、実質的に機能していない」が30.0%と続いた。
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ジョブディスクリプション活用の阻害要因
前問で「導入しているが、実質的に機能していない」「導入していたが、やめた」「導入していない(検討したが、やめた)」と回答した人に、導入をやめた理由や、機能していない理由を聞いたところ、「部門によって職務定義の記述量や質にバラツキがあり、均質性を保てない」が30.6%で最多となり、次いで「自社の活用用途に合わせた作成方法が分からない」が27.8%と続いた。
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さらに、「導入していて、機能している」「導入しているが、実質的に機能していない」と回答した人に、勤め先ではキャリア支援につながる1on1などや育成施策を補助するため、ジョブディスクリプションを明確にするツールを導入しているか質問したところ、「全社で導入している」が53.5%で最も多く、次いで「一部の部署で導入している」が31.0%が続いた。
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ジョブディスクリプション明確化ツール導入後の変化
前問で「全社で導入している」「一部の部署で導入している」と回答した人に、ツールを導入したことでキャリア支援につながる1on1などの育成施策の効果は、導入前と比べてどのように変化したか聞くと、「大きく高まった」が30.0%、「やや高まった」が46.7%と、合計76.7%が効果向上を実感していることが分かった。
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また、Q8で「導入していない」「分からない/答えられない」と回答した人に、AIなどを使用してジョブディスクリプションをそれぞれの現場・時代の変化に合った形で定義できるツールがあったら、勤め先に導入してみたいと思うか質問したところ、「導入したい」が9.1%、「導入に関わる費用と工数によって検討したい」が45.4%と、半数以上が前向きな回答をした。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:1on1ミーティングによるキャリア自律支援とジョブディスクリプションの活用におけるキャリアの明確化に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年5月27~28日
- 有効回答:部下のキャリア自律を促す目的で1on1ミーティングなどを実施している企業(従業員数1000名以上)の部長・課長100名
- 出典:ビジネスコーチグループ B-Connect
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