組織が変わった手ごたえ 「ポジティブな予想外」を生んだもの
サーベイの構成は、従業員エクスペリエンスのドライバーとなる23カテゴリーの設問と、エンゲージメント、インクルージョン、ウェルビーイング、継続勤務意向という4つのKPIから成り立っている。これらを単に測定するだけでなく、ドライバーと指標の相関関係を細かく分析できる設計を採用しており、マネージャーは自チームのエンゲージメントを高めるためにどのようなアクションを取るべきかを具体的に検討できるようになっている。
ここで注目すべきは、インクルージョンスコアを重要指標に組み込んでいる点だろう。同社は多様性の推進に力を入れているが、サーベイを設計した当時は「正直、社内に受け入れられるか心配していた部分はあった」と中井氏は語る。
「この5年間を振り返った中で、自分にとってポジティブに予想外だったのは、インクルージョンスコアが各現場で大きく意識されたことです。D&Iが現場レベルで語られ、それぞれの組織に変化が起こりました。LIXIL Voiceにインクルージョンスコアを組み込んだ意義を感じています」(中井氏)
準備からアクションまでの1年間のプロセス
LIXIL Voiceにより、組織の変化に手ごたえを感じている中井氏。次に、サーベイの実施からアクション実行までのプロセスを紹介した。
「LIXIL Voiceは現在、年に1回実施しています。当初は年2回を想定していたが、現場の負担やいわゆる“サーベイ疲れ”に配慮して変更しました」(中井氏)
プロセスとしては、サーベイを実施する約3ヵ月前から裏側の設計や設定を開始。専属チームを持たずに運用しているため、毎年の組織変更やレポートラインの変更といったシステムへの反映作業に、早めの時期から着手する必要があるためだ。
サーベイを実施したあとは、結果の共有と現場でのコミュニケーションへと移行する。中井氏は、ダッシュボード公開後の流れを次のように説明した。
「ダッシュボードが出たら、各現場のHRに対して、まずは現場とコミュニケーションしましょうとアナウンスしています。現場に結果を共有してもらい、それに対する分析やディスカッションを実施、アクションプランを策定して、実行に移っていきます」(中井氏)
このように、限られたリソースの中でも早期に準備を進め、現場の負担を抑えながら確実に対話・実行へとつなげるサイクルを構築している。
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北浦 汐見(キタウラ シオミ)
都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。
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井上奈美香(HRzine編集部)(イノウエ ナミカ)
1994年宮崎県生まれ。京都女子大学文学部国文学科を2017年に卒業し、株式会社翔泳社に新卒として入社。メディア事業部の広告課に配属される。2020年8月に人事向けWebメディア「HRzine」の立ち上げに参画し、HRzineの営業責任者に従事。2023年4月よりHRzine編集部に所属。
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