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インタビュー | エンジニアの副業

エンジニアの副業は本業にどう影響するのか、企業側にメリットは――カオナビ 吉田しおり氏

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 「エンジニアの副業OK」を謳う企業が少しずつ増えている。株式会社カオナビはその一社だ。同社 プロダクト本部 プロダクトデザイングループの吉田しおり氏は、ボイストレーナーという夢をかなえられるとして、副業可能な同社へ転職してきた。しかし、多くの企業では副業の影響が読めないとして、検討の予定すらないようである。実際のところ、影響はあるのかないのか。吉田氏に話を聞いた。

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「音楽をもう1つの仕事に」の夢を実現するべく転職

――そもそもカオナビに転職されたのは、副業が可能だったからとうかがいました。入社を決めるまでの経緯を聞かせていただけますか。

 前職はSI企業で上流工程などを担当し、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーとして10年近いキャリアを積んできました。一方で、音楽が好きで、ボイストレーニングのレッスンなども10年近く続けてきました。そうした経緯から、本業としてIT技術者としてのキャリアを伸ばしつつ、ボイストレーニングをもう1つの仕事にできたらと考えていたんです。

 そんな折、2017年くらいから副業解禁という世の中の流れが出てきて。これはチャンスだと、転職活動を始めたのです。

吉田 しおり氏
吉田 しおり(よしだ・しおり)氏
株式会社カオナビ プロダクト本部 プロダクトデザイングループ
首都大学東京大学院理工学研究科分子物質化学専攻修了後、産業系のSI企業において、在庫管理・販売管理・倉庫管理・チケット管理などのシステム開発を担当。2018年3月にカオナビに入社し、プロダクトデザイングループにてプロダクトマネジメント、外部設計を担当。さらに、カオナビ入社と同時にボイストレーナーの副業も開始し、週末を中心に活動中。

――当時はすでに副業OKのIT企業も複数あったと思いますが、最終的にカオナビを選んだ理由はなんですか。

 何社か受けた中でも、カオナビは社員の働き方を重視していて、さまざまな制度や取り組みを推進していたのがよかったですね。実際に面接でも「本業のITでも副業でもキラキラ輝いてほしいし、あなたにその意欲があれば、きっと充実したライフスタイルが実現できる」と言われて、ここならと入社を決めました。

――多くの企業では社員が副業を行う場合、一定の手続きや許可が必要です。カオナビの場合はどのような決まりになっていますか。

 申請は必要です。といっても申請する項目は「勤め先」や「業務内容」「働く時間数」だけです。時間数は実働時間を細かく申請する必要はなく、週や月あたりどれくらい働くのかという目安でかまいません。あとは、同業種の副業は原則禁止というくらいです。

――吉田さんの副業は他社に勤めるのではなく、ご自分でボイストレーニングの教室を開いているのですよね。今、どれくらいの人数や時間数を教えているのですか。

 まだカオナビに入社して半年足らずで、教室の方もスタートしたばかりとあって、生徒数は6~7人程度です。レッスン時間は週末、土日を中心に1日あたり3~4時間くらいを充てています。会社がほぼ毎日定時で退社できるので、希望者がいる場合は、平日の帰宅後に1時間くらいレッスンを行うこともあります。

まったく畑違いの人々との出会いが新しい気づきやスキルにつながる

――ITと音楽ではまったく畑が違いますが、約半年続けてみて、副業で得たものが本業に活かせると感じるような部分はありましたか。

 コミュニケーション力とか人間力とか、生徒さん相手にレッスンを通じて得た能力が、将来いろいろなところで活きてくるのではないかと期待しています。

 例えば、ものの言い方一つでも、ITの仕事では「事実を的確に述べること」が重視されます。でも、ボイストレーニングの生徒さんに「そこがよくない」などとストレートに言ったら、感情も意欲も損ねてしまいます。必要なことを伝えながら、いかに良いコミュニケーションを保てるか。言い回しや表現、タイミングなどを慎重に計りながら接していかなくてはなりません。

 また、あえて畑違いの領域に踏み込むことで、いろいろな人との出会いや刺激が得られます。高校生から65歳まで幅広い年齢層の人たちとマンツーマンで向かい合えるのは、音楽レッスンならではですね。コミュニケーションの幅も広げられます。生徒さんには企業経営者もいらっしゃって、そうした方とは世間話をするだけでも大いに勉強になっています。

――まったく違う世界の人たちと話すと、それだけでリフレッシュにもなりますよね。

 前職では、週末もトラブルなどを引きずって、ずっと気分転換できないことがしばしばありました。それが今は、土日のレッスンで一気にスイッチが切り替わります。平日と週末で、完全に気持ちのメリハリがつけられるようになりました。しかも「仕事」として教える責任がある分、うまくいったときの達成感や満足度も、単なる趣味の時と比べて格段に大きいです。

――副業を収入という目で見ると、どうですか。

 今は利益を出すことよりも、本業とは別の能力を伸ばす、自分の好きな仕事をすることのほうが優先ですね。もっともっと力をつけて、レッスンを充実させていくことが当面の最重要テーマです。なのでレッスン料も、都心の相場よりは通いやすい金額にしています。

 とはいっても、最終的には趣味からもう一歩踏み込んで、あくまで自分の仕事としてやっていけるだけのレベルを目指しています。そうした目標があるので、副業も楽しいだけではなく、自分なりに真剣に向き合っているつもりです。

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この記事の著者

工藤 淳(オフィスローグ)(クドウ アツシ)

出版社や制作会社勤務の後、2003年にオフィスローグとして独立。もともと文系ながら、なぜか現在はICTビジネスライター/編集者として営業中。 得意分野はエンタープライズ系ソリューションの導入事例からタイアップなど広告系、書籍まで幅広く。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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