この新コースでいうリーダーシップとは、権限やカリスマ性を持つ一部の人が組織を牽引する旧来型のものではなく、チーム全員の強みを引き出し、組み合わせ、目標を達成するためにメンバー一人ひとりが身につけるべきもの。2006年に開設した立教大学の経営学部では、その柱の1つとしてこのリーダーシップ教育を推進してきたという。「リーダーシップ開発コース」ではそこで培ったノウハウを活かし、リーダーシップを備えた人材や組織を開発できる高度人材を育成する。
立教大学大学院経営学研究科経営学専攻 前期課程主任の石川淳氏は、新コースにおける教育の特徴について、「一言でいえば“学術と実務の往還”。学術的な背景・説得力を持ちながら、実務にきちんと対応できる知識とスキルを身につけてもらう」と説明。そのために、授業のほとんどはアクティブラーニングになっており、入学当初からプロジェクト(リーダーシップ・ウェルカム・プロジェクト研究)に参加し、修了に向けてもまたプロジェクト(リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト研究)に取り組む。実務家が来校しアドバイスを送る機会なども設ける。
対象者は社会人としており、授業は原則として金曜日の18:30~および土曜日に開講。春季・夏季の集中講義や2021年度導入予定のオンデマンド授業など、通いやすさにも配慮する。修学期間は2年間で、社会人経験2年以上を入学条件にすることを検討しているという。想定される入学者像は、企業の人事・人材担当者や、人と組織に関心のある経営層・管理職、高校・大学のリーダー層と管理職、部活動指導部員・スポーツ指導者、看護師・医療従事者など。
なお、パーソル総合研究所は寄付講座という形で、戦略的人的資源管理などの科目の講師を派遣する。