同調査は、EY Japanが日本の学生328名および企業325社(経団連加盟企業127社、非加盟企業198社)に対し、今年2月8日~2月22日にオンラインサーベイとして実施した。
「就活ルールについて正しく理解していたか」という質問に対し、経団連加盟企業では「正しく理解していた」との回答が56%だったが、経団連非加盟企業では25%、学生では19%にとどまった。
また、企業に「現在の就活ルールの維持を希望するか」との質問には、経団連加盟企業の43%が維持を希望した一方、28%が廃止に向かってほしいと回答。就活ルールに縛られない経団連非加盟企業では、「どちらでも良い」という回答が過半数の54%を占めた。学生には「就活ルールの変更(大幅な改定や撤廃)を望むか」と質問。「どちらとも言えない」が67%となり、就活ルールの改廃について判断や意見を持つことが難しい様子がうかがえた。
さらに、企業に対して「今回の就活ルール取り扱い変更に伴い、採用の手法や方針を変える予定か」を尋ねた質問では、経団連加盟企業の43%が「変える予定である」と回答。併せて尋ねた「どのような採用施策を導入する予定か」については「採用チャネルの多角化」が62%と最多。続いて「柔軟な働き方の整備」(41%)、「採用時期の早期化」(39%)、「通年採用」(39%)が続いた。一方、経団連非加盟企業で、採用の手法や方針を「変える」としたのは、わずか13%。「変えない」の58%とは対照的な結果だった。
学生と企業との間に大きなギャップがあることが判明したのが、学生時代の活動である。学生に「大学時代に力を入れた(もしくはこれから力を入れる)ことは何か」、企業に「採用ターゲットは学生時代にどのような活動を行っていた人材か」を尋ねたところ、両者とも「学問」(66~70%)、「サークル活動・趣味」(45~48%)を上位に挙げた一方、学生は次に「アルバイト」(41%)を挙げたのに対し、企業は「ビジネススキルの習得」(45%)、「社会貢献活動」(30%)、「海外留学」(23%)を挙げた。とりわけ、経団連加盟企業でこの傾向が強かった。
なお、同調査の詳細を記した資料「EY 就活ルール変更に関する意識調査と将来の採用トレンド」は、EY JapanのWebサイトからダウンロードできる。