同調査によれば、管理職の69.0%が「会社で立てた目標」は部下の「仕事へのモチベーション」向上につながっていると回答した一方、一般社員のうち、「会社で立てた目標」を「すべて覚えている」と回答したのは17.2%にだった。「すべてではないが覚えている」を加えると70.9%になるが、管理職の意識と一般社員の実態とにギャップが存在することが明らかになった。
また、「会社で立てた目標」の内容について、自身の意見や要望・希望が「反映されている」と回答した一般社員は51.7%どまり。会社で立てた目標はトップダウンであり、かつ一般社員の考える目標とにずれがあるようだ。実際に、会社で行う目標設定の方法に課題を「感じている」と回答した管理職は81.8%、一般社員は74.7%にものぼり、現状の目標設定には課題があることは明白といえる。
一方で、「会社で立てた目標」に「個人目標」の要素を取り入れた場合、全体の60.3%が「仕事のモチベーション」向上につながると回答。「個人目標」の要素を取り入れていない場合と比較すると、「仕事へのやりがい」や「仕事への充実感」など全項目で取り入れたほうが高まると感じている人が多いという結果にもなった。
「個人目標」については、「少しでも考えられている」と回答した一般社員は91.1%。ただし、そのうちの52.5%が「個人目標」を意識して会社の目標を立てることが「できていない」 と回答。また、部下の「個人目標」を「きちんと理解している」と回答した管理職はわずか17.3%だった。パーソルキャリアは、多くの一般社員が「個人目標」を会社の目標に取り入れることのメリットを感じているにもかかわらず、実際にはそれができておらず、上司にも「個人目標」を伝えられていないことが分かると分析している。
なお、一般社員の60.7%が、自分自身で「個人目標」を立てることについて、「自信がない」と回答。このことから、「個人目標」の設定自体にも課題を感じていると考えられる。