リクルートマネジメントソリューションズは、1月より従業員向けの適性検査「SPI3 for Employees」の提供を開始した。
コロナ禍によりテレワークが導入されるなどで、従業員一人ひとりが自律的に働くことを求められるようになった。また、不確実性が高く正解がないVUCA時代において、多様な価値観を持つ社員の個の力を生かすことの重要度も高まっている。これらの要求を満たすためには、社員個人の特性ややりがいを客観的に把握することが必要。そこで、SPI3 for Employeesでは、SPI3で測定してきた資質としての「性格特性」に加え、「志向・仕事観」を測定する。
「志向」とは、働く上で重視するものや実現したいことに対する考え方を表す。また「仕事観」とは、仕事や組織、働くことに対する考え方を表す。これらは、働く上での重視点といった「大事にしたいこと」に関わる。一方で、これまで測定していた「性格特性」は、職務遂行上の得意不得意や組織へのなじみやすさといった「得意なこと」に関わる。
これら「得意なこと」「大事にしたいこと」および「任される仕事」の重なりを大きくしていくことで、本人もやりがいを感じやすく成果を上げやすくなると、同社は述べている。
SPI3 for Employeesは、従業員・上司それぞれ以下のように活用できるという。
社員がセルフマネジメントのために活用する
(1)自分自身が大切にしていることが分かる
モチベーション・リソースは、10の要素のバランスでその人の特徴を表す。自分自身のやりがいの源を知ることで、モチベーションアップのヒントを見つけられる。
(2) ありたい自分の姿が分かる
働く目的と仕事を通じた成長に対する考え方をそれぞれ2軸のバランスで表す。社員が今後の働き方や自分の成長について考える機会を提供する。
(3) 自分らしい働き方のヒントが分かる
課題の進め方や周囲との協働の仕方について表す。自身の仕事の進め方のスタイルやクセについて知ることで、従業員が自分らしい働き方について内省することを促す。
上司が部下のマネジメントのために活用する
(1) 一人ひとりが大切にしていることが分かる
モチベーション・リソースは、10の要素のバランスでその人の特徴を表す。新しい仕事・役割を任せるときや、取り組みをねぎらうときの動機付けに活用できる。
(2) 中長期的な視点での会話のヒントが分かる
働く目的と仕事を通じた成長に対する考え方をそれぞれ2軸のバランスで表す。中長期的な視点で、仕事の意味付けや成長の方向性について話し合う際の参考情報として活用できる。
(3) 日々のフォローのヒントが分かる
課題の進め方や周囲との協働の仕方に対する考え方を表す。どのような考えを持っているか分かると、日々の仕事での言動の背景が理解でき、フォローの参考情報として活用できる。
なお、SPI3 for Employeesでは、人事用報告書、育成支援報告書、本人フィードバック用報告書(性格)に加え、「志向・仕事観」に関する上司用・本人用の新報告書が出力される。
料金と検査内容は次のとおり。
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