LASSICは、「テレワークにまつわるストレスに関する変化」を調査し、その結果を発表した。
調査の概要は以下のとおり。
- 期間:2021年9月27日~30日
- 対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名
- 方法:インターネット
調査の結果については、同社は以下のように述べている。
9割以上がコロナ禍後も引き続きテレワークを希望するも、男女ともにストレスを感じる割合は増加
2021年の調査によると、テレワークを体験した人の9割以上が引き続きテレワークを希望していることが分かる。また企業側も、今後全員が同時に出社しないことを前提としたオフィスの縮小や、個人の座席を固定しないフリーアドレス制の導入を進めるケースが増えている。テレワークの普及はコロナ禍と関係なく、より一層加速していくものと考えられる。
一方で、テレワークになってストレスを感じたかどうかを調査し、2020年と2021年の数値を比較したところ、「ストレスを感じている」「どちらかといえば、ストレスを感じている」と回答した人の割合は、男性は5%程度、女性は10%程度増加した。
続いて、ストレスを感じる理由についても同様に2020年と2021年を比較すると、「仕事とプライベートの区別ができない」という項目に関しては、2020年調査の男性53%、女性54.6%から、男女ともに5%以上増加している。オフィスワークと違い、テレワークは仕事とプライベートの区別が曖昧になりがちなため、テレワークが始まった時点ではあった緊張感が、慣れてくるにつれて曖昧になってしまったのではないかと考えられる。
また、「長時間労働になっている」の項目から、男性のみではあるが労働時間にまつわるストレスが増えていることが分かる。テレワークにおける長時間労働は、「残業」だけにとどまらず、自宅であれば、一旦仕事を終えても、すぐに再開できてしまう。終業時間後、夕食や家事を済ませてからまた仕事に戻る、あるいは、早起きして始業時間前から仕事を始めるといった話もよく聞かれるようになった。関連して、「時間内に収めよう」という意識が低下したことで、集中力や緊張感が削がれ、結果、こなしている作業量は変わらないのに、労働時間ばかりが長くなっていく悪循環に陥っていることも考えられる。
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