日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、「エンゲージメント」について調査を実施し、その結果を発表した。
調査の概要は以下のとおり。
- 調査形式:Webアンケート方式
- 調査時期:2022年11月29日~30日
- 調査対象:J.H.倶楽部セミナー「“学ぶ・働く”を高めるエンゲージメント」参加者120名
調査の結果については、同社は以下のように述べている。
6割の企業が、エンゲージメント向上施策について不安を抱えている
「自社のエンゲージメント向上施策の状況」に関する質問に対し、43.3%が「どちらかといえば不安」と回答した。「不安」と回答した21.7%と合わせると、およそ65%の企業が自社のエンゲージメント向上施策に不安を抱えていることが分かった。単発の施策だけで終わってしまう、サーベイを取るもその結果を生かせていないといった現状から、継続的な取り組みに至っていないことがうかがえる。
エンゲージメントサーベイの頻度は「1年に1回」が最多。約3割は「実施なし」
「エンゲージメントサーベイの頻度」に関する質問に対し、35%が「1年に1回」と回答し、実施しているという回答の中では、突出している。一方で、33.3%が「実施していない」と回答。前問の結果と合わせても、エンゲージメント向上施策が順調に推進されている企業はまだ多くないことが推測される。
社員の「成長」と「仕事へのやりがい」に重点を置くことで、エンゲージメント向上を目指す
従業員エンゲージメントが高まる要因とされる8領域の中で、何を重視しているかという質問に対し「成長(研修機会、スキルや知識提供等)」の回答が68.3%、「仕事へのやりがい」が66.7%という結果になった。学びを仕事に活かすことで得られる成長実感は、仕事へのやりがいを高め、エンゲージメント向上に寄与することは想像に難くない。
また、64.2%が回答した「組織文化」は、学び・経験・成長の好循環の土台となると考えられる。エンゲージメント向上は単発の取り組みではなく、様々な領域に対し複合的にアプローチすることが必要だといえる。
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