Aon plcは、2022~2023年グローバル ウェルビーイング調査に参加した日本企業の結果を発表した。
ウェルビーイング施策への投資は高まるもグローバル平均を下回る
社員のウェルビーイングは人的資本戦略における優先事項のトップ5にランクインしており、調査に参加した日本企業の77%がウェルビーイングは自社にとって重要度が増していると回答した。また、48%が2020年と比較して優先度が高まったと回答している。さらに、40%が2020年から比較してウェルビーイング施策への投資を増やしたと回答した。
しかし、福利厚生予算全体の4%以上をウェルビーイング施策に充てている日本企業は20%となり、グローバルの38%およびアジア太平洋地域平均の50%と比べて低い結果となった。
また、社員のウェルビーイングの状態について、日本企業はアジア太平洋地域およびグローバル全体と比較して評価が低く、日本企業の16%が「非常に優れている」「優れている」と回答するも、グローバルの46%およびアジア太平洋地域の平均の49%を大きく下回った。
なお、昨今の物価上昇による生活費の上昇や老後の資金不足の懸念から、社員の経済的なウェルビーイングへの注目が高まっており、日本では72%の企業が、正しい金融リテラシーやお金との付き合い方を伝えるために「ファイナンシャル ウェルビーイング教育」を実施していることが分かった。
グローバル全体でメンタルヘルスへの対応が最重要課題に
メンタルヘルスへの対応は、グローバル全体および日本企業ともに、社員のウェルビーイングにおける課題の中で最も重要という結果となった。
最も重要な心理的ウェルビーイング上の問題として、「仕事上のストレス」を挙げた日本企業は76%となり、グローバル全体平均の43%を大きく上回った。一方で、具体的な施策を実施していると回答した日本企業の割合は81%で、グローバル全体の87%よりも低かった。
同調査の詳細は同社のサイトから確認できる。
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