jinjerは、企業の人事、総務担当者を対象に「人的資本情報の開示状況に関する実態」に関する調査を実施した。
人的資本情報の測定・開示に取り組んでいる企業は約4割
人的資本の測定・開示に取り組んでいるか否かについて質問したところ、「取り組んでいる」と答えた企業が36.9%と最多に。また、「取り組むために準備をしている」が14.6%、「取り組むことを検討している」が11.8%と、これから取り組む予定の企業は合わせて30%弱であった。
約3割が「目標設定はなく、一般的指標の開示のみ実施」
実際に人的資本の情報開示状況の詳細について聞いたところ、「指標の目標設定はなく、一般的指標の開示のみ実施している」が26.1%と最も多く、次いで「指標の目標設定はあり、一般的指標の開示に加えて独自指標の開示を実施している」が22.2%、「指標の目標設定はなく、一般的指標の開示に加えて独自指標の開示を実施している」が20.4%と続いた。
人的資本の測定・開示の目的は「従業員の離職防止、定着」が最多
人的資本の測定・開示の目的について質問したところ、「従業員の離職防止、定着の観点から」が66.5%で最多となった。次いで「新規人材の採用のため」が51.3%、「開示が義務化されているから」が36.5%、「経営戦略の実現のための人材戦略のため」が33.0%という結果だった。
また、人的資本の開示、測定にあたってベンチマークしている標準規格について聞いたところ、「人的資本可視化指針」が48.3%と最も多く、次いで「ISO30414」が46.1%、「SASBスタンダード」が32.6%と続いた。
データ化している指標は、「勤怠」や「人」に関する情報
具体的にデータ化している人的資本の指標を聞いたところ、「残業時間」が64.3%と最多。次いで、「有給取得率」が59.6%、「育休取得率」が57.8%と続き、勤怠に関わる情報が最も多いことが分かった。また、指標に関しては「女性管理職比率」が53.5%、「退職率」が42.2%、「総従業員数」が39.6%と、人に関する情報について、データ化を進めている企業が多く見られた。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:人的資本情報の開示状況に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:4月23日~月24日
- 調査対象:企業の人事、総務担当者 計364名
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