Mediplatは、大企業(従業員1000名以上)の中間管理職(マネジメント層も含む)101名を対象に、「休職、離職に関する意識調査」を実施した。
約6割が「部下の突然の休職、離職」で困った経験あり
部下が突然休職または離職して困った経験を調査したところ、「何度もある」が16.8%、「数回程度ある」が23.8%、「一度だけある」が16.8%と、合計で約6割が「困った経験がある」という結果になった。
「困ったことがある」と回答した人に、主な原因やきっかけを調査したところ、「メンタル面での不調」が69.0%と最多で、次に「身体面での不調」が39.7%となり、心身への不調がきっかけで休職、離職をする人が多いことが分かった。
さらに、「わからない、答えられない」以外を回答した人に、前問で回答した以外の原因やきっかけを質問したところ、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- 上司のパワハラによるうつ病
- カルチャーに馴染めず出社を拒否
- 家庭の悩み
- 繁忙期の注文殺到に追われてパンク
- 体調不良、介護
- 会社の先行きが不安
管理職自身も「現在の職場で休職、離職を考えたことがある」が半数以上
自身が休職または離職を考えた経験を調査したところ、「何度もある」が14.8%、「数回程度ある」が26.7%、「一度だけある」が11.9%と、半数以上が「休職または離職を考えた経験がある」ことが分かった。
また、「休職または離職を考えた経験がある」と回答した人に、原因やきっかけを調査したところ、「メンタル面での不調」が44.4%と最も多く、次いで「労働時間などの労働条件がよくない」が29.6%、「人事評価への不満」が27.8%と続いた。
約6割が「上司と部下との板挟み」に悩んでいる
「自身が休職、離職を考えた経験がある」と回答した人に、中間管理職ならではの悩みを感じた経験を調査したところ、「何度もある」が33.4%、「数回程度ある」が37.0%、「一度だけある」が9.3%と、約8割が「中間管理職ならではの悩みを感じた経験がある」ことが分かった。
また、「中間管理職ならではの悩みを感じた経験がある」と回答した人に、具体的な悩みや不満を調査したところ、「上司と部下それぞれへの対応での板挟み」が65.1%と最多となり、次いで「管理職としての責任やプレッシャー」が46.5%、「ワークライフバランスの欠如」が46.5%と続いた。
さらに、「わからない、答えられない」以外を回答した人に、前問で回答した以外の悩みを質問したところ、自由記述では次の回答があった。
- 52歳:上司と部下の意見が合わないときの対応が難しい
- 37歳:人によってメンタルの強さが違うので、対応を変えなければならないのが大変
- 40歳:部下を育てても、自身に返ってこない
- 46歳:仕事裁量バランスを多角的に見なければならない
- 56歳:仕事を評価してもらえない
- 39歳:気軽に相談できる相手がいない
- 41歳:サポート体制の不備
最後に、休職、離職者が出た場合に、チームや組織内で休職、離職のハードルが下がる恐れがあるかを調査したところ、「非常にそう思う」が15.7%、「ややそう思う」が43.6%となり、合わせて半数以上がリスクを感じていることがうかがえた。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査タイトル:休職・離職に関する意識調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:4月11日~12日
- 有効回答:大企業(従業員数1000名以上)の中間管理職(マネジメント層も含む)101名
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