コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、2025年末までに掲げていた「女性管理職比率10%」という目標を、2025年3月時点で達成したと発表した。同社は、中期経営計画「Vision 2028」の達成に向けて、人的資本の観点からDE&Iを重視。女性活躍推進にも注力し、女性が活躍しやすい環境の整備を進めている。
たとえば、フレキシブルワークやリモートワーク制度を導入しているほか、配偶者・パートナー出産休暇制度の充実および休暇取得率の向上などを展開している。また、女性管理職および管理職候補者育成のため、職責や階層に応じた育成プログラムを構築し、女性が管理職や経営陣として求められる視座やスキルを体系的に学べる仕組みを構築しているという。
同社は今後も女性活躍推進に取り組み、今回達成した10%を維持しながら、人事戦略の主要目標のひとつである「女性管理職比率20%」の達成を2030年までに目指すという。
同社の女性活躍推進のための取り組み(一部)は次のとおり。
- スポンサーシップ・プログラム(女性取締役候補者育成プログラム)
- 女性取締役候補者の育成を目的とした、部門長向けのプログラム。女性の部門長が対象で、スポンサーとなる役員との定期的な個別面談を通じ、経営に必要な視点や視座を学ぶ機会を提供している。
- WNEXT for Climbers(課長層向け次世代女性リーダーズプログラム)
- 女性部門長候補者の育成を目的とした課長層向けのプログラム。さまざまな部門からメンバーを選出し、リーダーに求められる高度なプロジェクト推進力や課題設定力、リーダーシップスキルを身に付けることを目指す半年間の部門横断プロジェクトを実施している。長期のプロジェクトにより、課長同士のネットワークの構築を促進し、女性リーダーが孤立せず、いつでも相談し合えるプラットフォームとしての役割も果たしている。
- WNEXT for Starters(一般職向け次世代女性リーダーズプログラム)
- 女性課長候補者育成を目的とした一般社員向けのプログラム。対象となる女性社員は、約半年間の女性リーダー研修を通し、リーダーとしてのマインドセットとビジネススキルを学ぶ。各自が自分の強みと課題に気づき、キャリア開発に向けた新たな行動につなげることを目指している。また、女性社員の上司にも研修を行い、女性の昇進を促すインクルーシブな風土を築いている。
- 国際女性デーに関する取り組み
- 3月8日の国際女性デーを含む1週間を「インターナショナル・ウィメンズ・ウィーク」と定め、社外スピーカーを招いたパネルディスカッションや、社内女性管理職からキャリアのつくり方を学ぶセッションなどを開催している。すべての社員がジェンダー平等について学び、個人や組織の観点からジェンダー平等を実現するための課題を見つけ、その解決策を考え、具体的な行動を促すきっかけづくりに役立てている。
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