3課題・施策案を展開する
各組織への展開をA社のように行っている企業は非常に多いと感じています。現場のマネージャーなどからすると、従業員エンゲージメントに対して知見を持ち合わせておらず、また低い点数の箇所に着目してしまうのは、致し方ないように感じます。
正しく組織の状態を理解することは大事ですが、1の目的や、2の課題、それに加えて施策案を出していくことが本質です。上記の生成AIを活用した当社のツールでは、次表のような200~300種の施策一覧をベースに、生成AI自体が提案できるようにしています。


4各組織の施策実施状況をモニタリングする、5施策を実施し続ける
エンゲージメントを向上させるためには、4・5が一番大事ですし、最も人の工数をかけるべき箇所だと思っています。しかしながら、驚くほどないがしろにされる企業が多いと感じています。A社のように、各組織の結果が出てからは数字結果を共有するのみで、あとは各組織に任せているケースや、B社のように施策につながっていないケース、単発の施策で終わらせてその後は特にアクションをしていないケースが少なくありません。エンゲージメントという抽象的なゴールに対し、「本当に効果があるのか?」という疑問が各社の中にあり、思うように進められないこともあるかと思います。
しかし、動かずに何か変わることがあるでしょうか。まずは実施してみて、効果測定をし、効果がなければ改善するというサイクルを繰り返さなければ何も変わりません。
4は全社的に年1回のサーベイや、四半期に1回程度のパルスサーベイで全社的な状況を測り、また各組織に対して施策状況を確認していく必要があります。5は全社や各組織主導でアクションプランを立て、実施し続けていく必要があります[2]。
1~5を念頭に皆様もいま一度、エンゲージメント向上の取り組み全体を見直してみてはいかがでしょうか
注
[2]: 逆説的にいえば、ここに工数を割くために集計・分析・示唆出しについては、生成AIやさまざまなツールを用いてポイントに絞って実施していく必要があります。