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労働基準法大改正 | 本質と論点、求められる企業の対応

労働基準法大改正 解説【前編】——2027年改正が示す「働き方」の転換と人的資本経営の進化

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2027年改正を見据えて今考えるべきこと——人的資本経営を「働き方」に広げる

 ここまで見てきたように、労基法改正は大きな変革であるといえます。しかし、改正予定の時期までもうあまり時間はありません。現状において、情報収集や対応計画は立てられていますでしょうか。2015年の「日本再興戦略」での働き方改革の実施確定から2019年の働き方改革関連法施行までは4年、2020年の人材版伊藤レポートから2023年の人的資本情報開示までは3年ありましたが、2025年の11月現在、労基法改正は1年半弱後の施行に向けて検討されており、さらに大きい根本的な改正となります。

 短い時間の中で対応を検討するために最も重要なのは、法令の性質が変わった以上「自社にとって最適な働き方を設計し、それを実現するために法令の選択肢をどう活用するか」という発想です。重視される論点も明らかであることから、先行した検討が必須であるといえます。

「労基法大改正 戦略レポート」(iU組織研究機構 松井勇策)より
労基法大改正 戦略レポート」(iU組織研究機構 松井勇策)より
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 そのためには、まず自社の現状を把握する必要があります。労働時間の分布、属性別の働き方に関する要望、リモートワークの実施状況、副業・兼業の希望者数、セグメント別の働き方に関する戦略的な単位の検討などです。また、企業規模によってはこうした検討を可能にするIT情報基盤が不可欠であるといえ、法改正まで残された時間の中で、情報基盤の再構築を検討する必要もあるものと思います。

 次に、自社の人材戦略を明確にすることが必要です。経営戦略を実現するために、どんな人材が必要か。その人材を惹きつけ、定着させ、能力を最大限発揮させるには、どんな働き方が求められるか。こうした戦略構築は、人的資本経営のプロセスと全く同じものだといえます。また前述したとおり、人的資本経営を働き方、労務管理領域まで徹底していくのが労基法改正の本質であり、その本質を意識する必要性が大きいといえるでしょう。

 そのうえで、2027年改正で可能になる制度を見据えながら、自社の働き方をどう設計するかを構想します。事業場を超えた働き方の設計をどう実現するのか、副業・兼業を積極的に受け入れるのか、労使コミュニケーションを何を目指して充実化するか、フレックスタイム制をどう柔軟化するのか。法令の選択肢を、自社の人材戦略と照らし合わせて検討していきます。

 こうした検討が可能となるよう、次回は改正内容を詳しく述べたうえで、それぞれの制度が企業にどんな選択肢を提供するのか、その選択肢をどう組み合わせて働き方を設計するのかを解説します。

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この記事の著者

松井 勇策(マツイ ユウサク)

産学連携シンクタンク iU組織研究機構 代表理事・社労士。情報経営イノベーション専門職大学 客員教授(人的資本経営・雇用政策)。社労士・公認心理師・AIジェネラリスト。
時代に応じた先進的な雇用環境整備について、雇用関係の制度や実務知識、特に国内法や制度への知見を基本として、人的資本経営の推進・AIやICT関係の知見を融合した対...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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