本調査は2019年卒の学生1232人を対象に11月15~24日に実施された。就職戦線の見方については、調査に協力した学生の半数以上(50.4%)が1学年上の先輩たちに比べて就職は「楽になる」と回答。逆に「非常に厳しくなる」(2.6%)、「やや厳しくなる」(47.0%)と見ている学生は、前年調査より23ポイント減少した49.6%にとどまった。楽観視する学生が半数を上回るのは2015年卒以来4年ぶりのこと。近年も売り手市場ではあったが、日程ルールの変更などが影響し、慎重派が多数となっていた。
就職戦線を前向きに捉える学生からは、人手不足による売り手市場の継続や、オリンピックまで好景気が続くとみる声が目立つ。逆に「厳しくなる」と答えた学生からは、銀行の人員削減報道や大手企業の相次ぐ不祥事などによる採用枠の減少を警戒する声が上がった。
志望業界を決定しているかについては、「なんとなく決まっている」という回答が最も多く55.2%。「明確に決まっている」と回答した学生も20.4%おり、合わせて7割超が志望業界を決定していた。決定に至ったきっかけは、前年同様「業界研究の結果、興味を持った」(47.9%)が第1位。ただし、第2位の「インターンシップに参加して興味を持った」が前年比8.4ポイント増の46.3%と、第1位に迫っている。
11月時点でインターンシップに参加した経験のある学生は、毎年同期調査で6年連続増加傾向にある。今年は前年より3.6ポイント増え、モニター全体の80.0%にもなった。インターンシップに応募した理由については、「業界研究のため」とする学生が76.2%で、前年より11.6ポイントの大幅増加。背景には、1日以内の短期インターンシップを実施する企業が増えたことがあり、業界を広く知る目的で参加する学生が増えたという。
また、就職活動のスタート時期については「3年生の6月」という回答が多く、11月時点で就職活動が始まっていると回答した学生は85.1%にも上る。楽観視するのと同時に、インターンシップなどで企業との接点を持ち、早めに就職活動に取り掛かる学生が増えているようすだ。
上記のほか、企業選びでこだわるところの度合いや、就職活動の中心とする予定の企業の規模など、本調査のすべての結果については、こちらからダウンロードできる。