同調査は、日本国内では18歳~64歳の自営業を除く会社員1034名(男性442名、女性592名)に対して、2018年11月29日~30日の期間に、アメリカ・イギリスでは18歳~60歳の男女1102名に対して2018年6月25日に、それぞれ実施されている。
日本国内の会社員について、仕事上のストレスを従業員数別にみたところ、従業員数が多くなるほど「ストレスを感じる」人が多くなる傾向にある。また、働き方に関する制度は大企業ほど充実度が高くなるが、制度活用への理解度は低く、うまく活用できていない。
従業員の健康維持・増進について、関心のあるテーマのうち当てはまるものをすべて選んでもらう質問では、「ストレス対策に関する取組み」(48.9%)がもっとも多く、以下「メンタルヘルスに関する取組み」(43.7%)、「長時間労働者への対応に向けた取組み」(38.9%)が続く。なお、「ストレス対策に関する取組み」については、男性の20代、30代、50代、および女性の20代の半数以上が関心がある、という結果となっている。
また、従業員規模別では、大企業ほど「長時間労働者への対応に向けた取組み」のスコアが高く、配慮していることがわかる。
職場でEメールやインスタントメッセージを読んだり返信したりするのに、1日何時間くらい使っているかを、アメリカやイギリスと比較したところ、日本では1時間以下という回答が7割以上だったのに対し、アメリカやイギリスでは3時間36分だった。さらに、社内外を問わず、1週間で何時間くらい会議をしているかを尋ねた質問では、日本では9割近くが「1~5時間」、アメリカ・イギリスでは75.8%が「1~5時間」と答えており、アメリカ・イギリスの方が会議時間はやや長いといえる。
「職場でストレスを感じるか」を尋ねた質問では、日本では6割以上がストレスを感じているのに対して、アメリカ・イギリスでは3割程度と、大きな差が見られた。
職場におけるストレスが原因となる行動としては、日本では「寝られなくなった」「職場で感情的になった」が25.0%を超えたが、アメリカ・イギリスでは「新しい仕事を探した」(60.3%)がもっとも高く、ストレスに対応する考え方の違いが明らかになっている。
ストレスと生産性との関係について、もっともよく説明しているものはどれか、当てはまるものを選んでもらったところ、日本では「多少のストレスには対処できるが、仕事のクオリティが損なわれる」(33.8%)が最多だった一方、アメリカ・イギリスでは「少しストレスがあったほうが集中できて仕事がこなせる」(34.3%)がもっとも多かった。
ストレスと生産性との関係の記述について「そう思う」と回答した割合を比較すると、「管理者は私の仕事量を正しく理解している」ではアメリカ・イギリスが51.1%、日本は30.7%、「会社の成長に個人として責任を感じる」ではアメリカ・イギリスが半数以上だったのに対して、日本は33.9%という結果となっている。