「就職活動に関する調査」は、全国の理系大学院生488名を対象に、4月5日~9日の期間に実施されている。
調査対象者の中で、学会に参加したことがある修士2年生288名のうち、「就活よりも学会準備を優先した」と回答した学生は41.7%、「学会準備の間に最小限就活をした」と答えた学生は24.9%で、約7割の学生が就職活動よりも学会準備を優先していることがわかった。
日本の大きな学会は秋季と春季に開かれることが多く、調査結果でも学会の参加月は9月と3月が多い。
就職活動を始める、または始めようと思っている時期は、6月(20.7%)が最も多い。これは大手就職ナビサイトなどで、同時期にサマーインターンシップのエントリーが開始されることに起因するという。
就職先の業界を絞り込んだ時期の上位は、2月、3月、12月の順。12月はウィンターインターンシップへのエントリーに向けて、2月・3月は本選考のエントリーに向けて、業界を絞る学生が多いと予想される。また、専門性の高い理系学生でも、夏の時点で業界を絞っている人は少ない。
学校推薦を利用して、就職活動を行っている人は47.7%で、理系採用では研究室の教授や各専攻の就職担当者とのリレーションが非常に重要であるといえる。
サマーインターンシップへの参加率は50.2%と、半数以上に達した。
これらの調査結果から、POLは「21卒理系学生の採用の要は6月である」と提言している。