現場に必要なエンジニアを逃さず採用できるプログラミングスキルチェック、入社後にも高い効果――ギブリー 山根淳平氏、オロ 黒河俊樹氏
8月27日、東京・大崎にて「IT人材ラボ Day 2018 Summer」が開催された。どうすればエンジニアを擁する組織を強くできるのかという悩みを抱える企業に向け、株式会社ギブリーの山根淳平氏(執行役員)と、株式会社オロの黒河俊樹氏(コミュニケーションデザイン事業部 テクニカルクリエイティブグループ 兼 エリアマーケティンググループ マネージャー)が「エンジニア採用の新常識?!量だけ追う採用から質を見極める採用への変革」と題して講演。エンジニアの採用から育成、評価の仕組みをどう変えていくかを議論した。
採用のトレンドは量から質に
ギブリーは「すべての人に成長を」を企業理念に掲げ、HR Techをはじめとする企業の成長支援事業を展開している。同社のHR Tech事業は、IT、通信、メーカーを中心にエンジニアに特化したサービスを提供しており、年間500社以上のエンジニアの採用から定着までを支援しているという。
講演の冒頭で山根氏は、エンジニアを抱える企業の人事担当者が理解するべき「技術トレンドの変化」「新卒一律初任給の廃止」「エンジニア採用の潮流の変化」という3つについて解説した。
中央大学商学部卒業。2012年より株式会社ギブリーに学生インターンシップとして参画、エンジニア向けHRTech事業の立ち上げに関わる。ハッカソンやアイデアソン、プログラミングコンテストなど新しいエンジニア採用施策を取り入れ、年間100社以上のIT・通信・メーカー企業のエンジニア採用・育成を支援。2017年に同社の執行役員に就任。現在は、エンジニア評価を支援するためのスキル“チェック”ツール「track」のセールスマネージャも務める。登壇歴としてSF JAPAN Night2013、Infinity Ventures Summit 2016 Kyoto(LaunchPad登壇)など。
1つ目の技術トレンドの変化では、2008年から2018年にかけて求人で重視される開発言語の違いを確認した。2008年の開発言語トップ5は「C#」「Visual Basic」「ASP.Net」「Java」「C++」であったが、2017年は「Scala」「Python」「Kotlin」「Swift」「Ruby」(スタンバイ調べ)と、データ分析やスマートフォンのネイティブアプリの開発に使われる言語に大きく変わったという[1]。この結果を見て、山根氏は、「採用担当者は、現在の自社における技術の需要だけでなく、今後の変化に備えて技術トレンドのキャッチアップが求められている」と訴えた。
2つ目の新卒一律初任給の廃止については、能力が高いエンジニア人材に対しては、新卒から同年代の平均以上の年俸を提示して囲い込む動きが、ITメガベンチャーを中心に出てきたことに言及。経歴にかかわらず成果を出すことも可能なエンジニア人材の採用だからこそ、こうした施策も打てるし必要になってくるのだろう。
3つ目のエンジニア採用の潮流の変化は、数年前から起こっていることを指摘。背景にはもちろん、人材の売り手市場がある。どの企業も、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用のような、エージェントを通さない能動的な採用にも取り組む必要に迫られている。さらに、入社後できるだけ早く成果を出せる人材を求め、若手に対しても職種別採用を行いスキルフィットを重視する。ただし、選考に時間をかけていては他社に人材を取られてしまう。人材の見極めは平均2週間程度と、短期化に拍車がかかる。「短期間でエンジニアを理解し、引きつけ、適切な人材を入社させる時代が来ています」(山根氏)
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さらに山根氏は、人事と現場のエンジニアとの間には採用においてギャップがあるケースが多いことも指摘。現場は開発チームの人数ではなくスキルの総和を大きくしたいと考えているのに対し、人事は採用人数の目標達成を優先しがちだというのだ。正しい判断とは、山根氏によれば次のとおりである。
「エンジニア採用で認識しないといけないのは、例えばスキルフィットしていない5人よりも、スキルフィットする1人の方が組織のスキル総和が高くなるということ。人事も現場と協力し、開発力を重視した採用に取り組んでいくべきなのです」(山根氏)
とはいえ、そもそも候補者のスキルを見極めることが難しい。その方法として山根氏は「コードチェック採用」を紹介した。コードを実際に書かせてスキルを判定するものであり、平均勤続年数が3年以内と短く、人材には即戦力になってもらわなければならない海外IT企業では、必ずと言っていいほど実施しているのだという。
ギブリーではこのコードチェック採用を支援するため、プログラミングスキルチェックツール「track」を提供している。trackはプログラミングテストの作成から採点、評価をワンストップで行えると山根氏は話す。採点によるスキル可視化を自動的に行うため、現場のエンジニアに採点の応援を要請する必要がない。しかも受験者の業界における位置付けまで判定できる。このようにスキルの可視化と工数削減を実現してくれるのがtrackなのだ。
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冨永 裕子(トミナガ ユウコ)
IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタントとして活動中。ビ...
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