シスコの新たな認定資格「DevNet認定」とは?
――改めてDevNet認定とは、どのような資格になりますか。
土屋:DevNet認定は、ソフトウェア開発者、DevOps エンジニア、自動化のスペシャリスト、およびその他のソフトウェアプロフェッショナルスキルを認定するものとなっており、まさに“両刀使いのエンジニア”のスキルを認定するための資格となっています。
――トレノケートではDevNet認定に対応したコースを開設されたそうですが、受講者の方はどのような動機でお申し込みされているのでしょうか。
トレノケート 吉田聡志氏(以下、吉田):一番多いのは、現在シスコ製品を触っている方です。個人的にネットワークの自動化などに興味がある方や、DevNetに関する知識を体系立てて学びたいという方がお越しになっている印象ですね。逆に、シスコとはまったく関係のないインフラよりの開発や運用に従事されてきた方で、資格ができたことを機に、新しいスキルにトライしたいと受講された方もいらっしゃいました。
――トレノケートでDevNet認定コースをスタートされたのはいつから?
トレノケート 日鷹仁司氏(以下、日鷹):まずはDevNet Associateに対応した「DEVASC」というコースを7月末からスタートしました。また、DevNet Associateの上位資格としてDevNet Professionalというものがあるのですが、こちらで必ず取得しなければならない「コア試験」の対策コースを「DEVCOR」として8月より開講しています。

資格・認定:CCIE Enterprise Infrastructure、シスコシステムズ認定インストラクター(CCSI)、CCDP、CCNP Data Center、VCP 6.5
Cisco社認定トレーニングの中でエンタープライズインフラストラクチャカテゴリ関連コース、およびCisco Data Centerカテゴリコースで運用と設計(CCNP Data Center)関連コースを担当。また、ネットワーク一般コースとセキュリティトレーニングに関する企画、開発、実施も担当している。 シスコシステムズ認定インストラクター(CCSI)歴は15年を超え、Instructor Excellence Award を5年連続で受賞している。
メッセージ「コース実施に際しては、できるだけお客様と対話しながら進めていくようにしています。ご質問はいつでも歓迎していますので、コースご参加の際はお気軽にご質問ください。認定コースで演習内容が難しいコースでは、独自の補足資料を作成してご理解いただくように工夫しています」
――企業単位でDevNet認定コースに申し込まれるケースはありますか。
吉田:始めたばかりなので、お申し込みはまだですが、お問い合わせは増えています。DevNetにはスペシャライゼーションというパートナープログラムがありまして、DevNet系の資格取得者が企業に一定数以上いると、認定されるものになっています。したがって、会社の戦略としてDevNet スペシャライゼーション認定を受けることを目指している企業から、「DevNet認定の合格者を増やしたい」とお問い合わせをいただいています。
――DevNet認定の取得者に対し、インセンティブを出している企業を聞いたことは?
シスコ 山口朝子氏(以下、山口):シスコのトップリセラーである複数のパートナー企業では、DevNet認定のトレーニングを受講する方に対し、会社から補助を出す制度を設けています。他にも、会社として「DevNet認定の資格取得者数を今年中に何人輩出しましょう」と目標に掲げて、合格者には報奨金を出すなど、人事のインセンティブを検討しているというお話も聞きますね。
トレノケート 平賀宏一氏(以下、平賀):私のほうでも、「DevNet認定の資格取得者数の目標はどれくらいを目指すべきか」「合格者のインセンティブはいくらに設定すべきか」といったことを考えるために、DevNet認定の位置付けや難易度に関するお問い合わせを、人事部の方からいただくことは増えています。自動化やプログラマビリティがビジネスに寄与するという理解が深まることで、よりスピーディに進んでいくのではないかという印象を持っています。

役職:シニアアカウントマネージャ
生まれは1967年、トレノケート(前グローバルナレッジ)は2002年に入社。前職はSIerで法人営業を担当。10年以上においてトレノケートのシスコトレーニング販売促進のチームをリードしている。シスコ社やパートナーとのリレーション構築やトレーニング企画、営業案件サポートを主に担当している。
――ではCCNA・CCNP・CCIEのようにDevNetが定番の資格になるのも、時間の問題という感じですね。
山口:そうですね。資格制度にDevNet認定が追加されるというアナウンスは昨年からグローバルで発表されてはいたのですが、今年に入っていよいよ日本語での受験も可能になったことで、注目は高まっていると思います。また、コロナ禍によって変化したエンドユーザーの新しいニーズに応じて、既存のサービスやソリューションをアジャイルで進化させる必要に迫られている企業も増えているので、DevNetに対する興味・関心も高まっていることを実感しています。