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INSIDES――メンバー一人ひとりの心理状態と実践的なアドバイスをマネジャーに提供

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戦略人事に有効な点がINSIDESの最大の強み

――コロナ禍でテレワークが急速に拡大して、マネジャーが一人ひとりのメンバーを見ることが難しくなっています。INSIDESのユーザーはどうですか。

 やはり「メンバーの日頃の様子が分からないので、どうやって関わったらいいのか?」という相談が急増しています。テレワークは仕事とプライベートの区別がつきにくいため、セルフマネジメントが非常に難しいのです。どう仕事と家庭の区切りをつけるかとか、集中できる環境をどう作るかとか。

 このためマネジャーも、オフィスにいるとき以上に、部下がどういう状態なのか把握することが必要になってきます。独りで誰にも悩みを相談できず仕事に集中できないとか、プライベートとの区切りがつかなくて焦っているといった問題を速やかに発見し、フォローする配慮が求められるのです。

――そうした場合も、専門家のアドバイスが利用できるINSIDESは、マネジャーにとっては頼もしい存在ですね。

 そこが、INSIDESが現場人事・部門人事の皆様から評価が高い理由の一つだと自負しています。現場で、市場での競争をどう戦うのかを日々追求している人たちには、「いま、こんな問題がある」と分かっただけではどうしようもない。その点、INSIDESならば、「その問題は、こうして解決していきましょう」というところまで提案できます。現場人事・部門人事の皆様は、現場の責任者やマネジャーとともに、「どうやってこの市場で戦うのか」を検討している立場です。それだけに、解決策まで提示されることの価値を、より強く実感していただけるのだと思います。

――現場の管理職としては、課題を教えてくれるだけでなく、実践的かつ具体的な情報やアドバイスが欲しいというわけですね。

 仕事と人の問題はバラバラではなくて、「この仕事で成果を挙げるには、このメンバーをどう生かすのか」という不可分の話なんです。しかし、多くの企業が人事ツールで評価・採点まではするけれど、そこで見つかった課題をどうするかまで踏み込めず、現場のマネジャーに任せっきりになってしまう。その結果、現場のマネジャーは業務と切り離された組織の課題だけを突き付けられて、1人で悩むことも珍しくありません。私たちは、そのマネジャーの助けになるサービスを提供していきたいと考えています。

問題を可視化したレポートをもとに具体的な解決策をアドバイス

――INSIDESのサービス内容を、もう少し詳しく伺います。サーベイの最初は、メンバーが約30問のアンケートに回答して、その結果をもとに被験者のワークメンタリティ(心理状態)を5段階に分類したレポート(パーソナルレポート)がマネジャーに提供されると聞きました。

パーソナルレポートの例
パーソナルレポートの例
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 5段階というのは「充実」「懸命」「淡々」「悶々」「窮々」で、最初の2つがポジティブ、真ん中の「淡々」がどちらでもない、そして後の2つがネガティブな状態です。ここで特徴的なのが、「どちらでもない」というメッセージを設けた点です。というのも、これがマネジャーとメンバーのすれ違いが起きやすい危険ゾーンだからです。

 「淡々」という表現のとおり、目の前の業務はちゃんとこなしているけど、実は周りに言えない、もしくは自分でも気づかない不満を抱えていて、このままフォローをしないと、じきにネガティブなほうに傾いていって、気が付いたときには離職や意欲喪失ということになりかねません。そこを「淡々と仕事しているけど、ポジティブな状態ではないんですよ」というメッセージで、マネジャーに気づきを与え、早めに手当してもらえる点は他のサービスではあまりないかなと思います。

個人のワークメンタリティを5段階に分類
個人のワークメンタリティを5段階に分類
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――このワークメンタリティの5段階を横軸にして、そこに「期待到達度」という縦軸を加えたマトリクス図(チームマップ)もありますね。

 横軸の5段階が「本人の実際の心理的状況」なのに対して、縦軸の「期待到達度」は、上司から見た評価です。この縦×横の座標から、何が起きていて何が必要かを読み取ることができます。たとえば期待到達度が高いのに横軸が「悶々」や「窮々」の場合、上司からは仕事ができている=前向きに見えているが、実は本人は悩みを抱えて意欲を失っており、放置すれば離職につながりかねません。

 また期待到達度が芳しくなくて「悶々」の場合、上司が「もっと仕事を頑張れ」と言っても、本人の心理状態に不満があるので素直に受け入れられない。マトリクス図(チームマップ)を見ることで、こうしたすれ違いや思い込みに上司自身が気づき、自分のマネジメントに反映していくことができるのです。

チームマップ。横軸の5段階が「本人の実際の心理的状況」、縦軸の「期待到達度」は上司から見た評価
チームマップ。横軸の5段階が「本人の実際の心理的状況」、縦軸の「期待到達度」は上司から見た評価
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――そうしてマネジャー自身で考えてもうまくいかない場合は、専門家のアドバイスにつなぐパスがちゃんと用意されているわけですね。

 そのアドバイスも、これまでの相談例をもとにした想定事例や、実践的な対話の進め方、押さえておくべき課題解決のポイントなどを豊富に提供しています。そのため、「相談したら問題点ばかり指摘されて、余計に分からなくなってしまった」といったことがなく、各人のケースに対応した具体的な解決のヒントが得られます。メンバーと接していく上で、自分だけでは見つけづらい、新たな視点や糸口を得られるのです。

 また、対応の早さも、INSIDESならではのアドバンテージです。ご相談いただいて基本的に2営業日以内、たいがいの場合、翌日には回答をお出しできます。相談される方はかなり心理的に追い詰められている場合もあるので、できるだけ早く回答をお返しするのも重要なサポートの一つだと考えています。

オンライン相談の例
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メンバーの状態が上向くとマネジャーのコンディションも良くなる

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この記事の著者

工藤 淳(オフィスローグ)(クドウ アツシ)

出版社や制作会社勤務の後、2003年にオフィスローグとして独立。もともと文系ながら、なぜか現在はICTビジネスライター/編集者として営業中。 得意分野はエンタープライズ系ソリューションの導入事例からタイアップなど広告系、書籍まで幅広く。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

OGURA(オグラ)

フリーランスフォトグラファー

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