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障害者雇用促進法とは? 障害者雇用率制度の概要と引き上げ

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 障害者雇用促進法では、従業員が一定数以上の規模の企業に対して、「法定雇用率」以上の障害者を雇用することを義務化しています。本記事では、障害者雇用促進法の概要と障害者雇用率制度についてガイドします。

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必ずチェック! ポイント

  • 障害者雇用促進法では、一定規模以上の企業に対して、障害者雇用を義務化している
  • 民間企業の法定雇用率は2.5%で、従業員を40人以上雇用している企業は、障害者を1人以上雇用しなければならない
  • 障害に関係なく、希望や能力に応じて誰もが職業を通じた社会参加のできる「共生社会」の実現を目指して、法定雇用率は段階的に引き上げ途上となっている

関連サイト・資料

3分でチェック! 障害者雇用促進法

 障害者雇用促進法は、障害者がその能力や適性を十分に発揮し、自立した職業生活を送れるよう、さまざまな措置を総合的に講じて職業の安定を図ることを目的とした法律です。

 具体的には、障害者雇用を促進するための「障害者雇用率制度(法定雇用率)」や、障害者を多く雇用する企業と少ない企業との経済的負担を公平にするための「障害者雇用納付金制度」、障害者に対して障害者でない者との均等な機会や待遇を確保するための「雇用分野における障害者の差別禁止および合理的配慮の提供義務」などが定められています。

障害者雇用率制度(法定雇用率) 従業員が40人以上の企業に障害者雇用率の達成を義務づけることで、障害者の雇用を推進するものです。
障害者雇用納付金制度

従業員が101人以上の企業で、障害者雇用率を未達成の場合は、法定雇用障害者数に不足する障害者数1人あたり月額5万円の障害者雇用納付金を納付します。

反対に、障害者雇用率を超えて障害者を雇用している企業には、法定雇用率を超えて雇用した障害者数1人あたり月額2.9万円の障害者雇用調整金を支給します。

雇用分野における障害者の差別禁止/合理的配慮の提供義務
  • 企業は、募集・採用時に、障害者に対して障害者でない者と均等な機会を与えなければなりません。また、賃金・教育訓練・福利厚生などの待遇について、障害者であることを理由に不当な差別的取扱いをしてはなりません。
  • 企業は、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、募集・採用にあたり、障害者からの申出により障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければなりません。
  • 障害者の均等待遇の確保や、障害者の能力発揮をさまたげる要因を改善するために、障害の特性に配慮した施設を整備したり、援助者を配置したりするなどの措置を講じなければなりません(ただし、企業に過重な負担を及ぼす場合は、できる範囲の対応でも良い)。
障害者職業生活相談員の選任 障害者を5人以上雇用する事業所では、「障害者職業生活相談員」を選任し、障害のある従業員の職業生活に関する相談・指導を行わせなければなりません。
障害者雇用に関する届出 解雇届の義務と、従業員が40人以上の企業では障害者雇用状況報告の義務があります。
障害者の虐待防止 障害者を雇用する企業は、障害者虐待を防止するため、従業員に対する研修の実施や、障害者本人または家族からの苦情処理体制の整備などが必要です。

 なお、障害者雇用に対して先進的に取り組んでいる中小事業主が社会的メリットを受け、地域全体で障害者雇用を進展させる目的で、令和2年4月から「もにす認定制度」が施行されています。詳しくは人事法令ポータル「もにす(障害者雇用優良中小事業主認定制度)とは? 認定基準・申請方法」ご覧ください。

障害者雇用率制度(法定雇用率)の概要

対象企業

 従業員を40人以上雇用している企業は、業種を問わず対象となります。

対象となる障害者

 身体障害者・知的障害者・精神障害のいずれも対象となります。ただし、重度身体障害者と重度知的障害者は、法定雇用率の計算の際に1人を2人分として算定します。

法定雇用率の改定状況

 法定雇用率は現在、引き上げ途上となっています。2026年7月には2.7%に引き上げる予定です。

民間企業の法定雇用率の推移
2013年~ 2.0%
2018年~ 2.2%
2021年~ 2.3%
2024年4月~ 2.5%
2026年7月~ 2.7%

障害者数の算定方法

 障害者数の算定の際は、障害者数の週の所定労働時間によって算定の仕方が異なるため、注意が必要です。短時間労働者は、原則として1人を0.5人でカウントします。詳しくは次表を参照してください。

(出典:厚生労働省「障害者雇用率制度について{:.pdf}」)
(出典:厚生労働省「障害者雇用率制度について」)
[画像クリックで拡大表示]

障害者雇用納付金制度

 障害者雇用納付金制度とは、法定雇用率を未達成の企業のうち、従業員が101人以上の企業から障害者雇用納付金を徴収し、この納付金をもとに、法定雇用率を達成している企業に対して障害者雇用調整金を支給する制度です。

対象企業

 常時雇用する従業員数が101人以上の事業主が対象です。

障害者雇用納付金・調整金の額

 雇用する障害者数が法定雇用率に満たなければ、不足する障害者数に応じて、1人あたり5万円の障害者雇用納付金を納付します。

 雇用する障害者数が法定雇用率を上回れば、超えて雇用している障害者数に応じて、1人あたり2.9万円の障害者雇用調整金が支給されます。

申請方法・申請期限

 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のWebサイトで、電子申告が可能です。または、申告書類をダウンロードして、必要事項を記入のうえ、最寄りの各都道府県申告申請窓口に送付もしくは持参により提出も可能です。

 申告・申請期限は、4月1日から5月15日までとなっています。

障害者雇用状況等報告書・届出の流れ

 常時雇用する従業員数が40人以上の企業は、毎年6月1日時点の障害者の雇用状況の報告が義務付けられています。期限は毎年7月15日で、「障害者雇用状況等報告書」(様式第6号)を、企業管轄の公共職業安定所へ提出します。6月1日より前に提出はできません。

 報告書は公共職業安定所への持参、郵送だけでなく、電子申請も可能です。

 対象となる企業には、5月下旬〜6月初旬に厚生労働省(公共職業安定所)より「障害者雇用状況等報告書」が郵送されますが、厚生労働省のWebサイトからも記入書式をダウンロードできます。また、記入例も同ページから閲覧できます。

公表・実施状況(令和5年度実績)

 令和5年障害者雇用状況の集計結果によると、民間企業の雇用障害者数、実雇用率は、過去最高を更新しました。雇用障害者数は64万2178人で対前年比4.6%の増加。実雇用率は2.33%で、対前年比0.08ポイント上昇となっています。

 法定雇用率を達成した企業の割合は50.1%となり、過半数を超える結果となりました。

相談窓口

 ハローワークや独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障害者雇用促進法に関する相談を受け付けています。その他の相談・支援先は、厚生労働省のWebサイトにある「事業主が利用できる支援策」をご確認ください。

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この記事の著者

横内 さつき(ヨコウチ サツキ)

中小企業の採用コンサルタント/人事労務・金融など専門領域の編集者・ライターとして活動する複業フリーランス。パーソルキャリアで求人広告営業、人材系スタートアップにて子育て世代や外国籍向け人材事業を経験。生命保険やカフェ店長、Web制作会社など、異業種の経験も豊富に持つ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

内山 美央(ウチヤマ ミオ)

うちやま社会保険労務士事務所 代表。新卒3年目で社会保険労務士資格を取得。人事ベンチャーにて勤怠管理システムの導入コンサルティング、大手イベント会社の人事部にて人事制度改革や労務DX推進に携わる。独立後は経験を活かし、IT導入やテレワーク・フレックスタイム制など、社員が働き続けたくなる会社づくりを支援。

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