運用担当者が伝えたい「目に留まるスカウト文章」
それでは最後に、学生の目に留まるスカウトメールのポイントをお伝えします。面接の案内について、次のような要素を加えることで開封率や返信率アップが期待できます。
- 「〇〇業界で△△になれる!」
- キャリアパスやその企業で身に付けられる能力を訴求することで、学生からの関心を高められます。最短で役職者になった方の年数や、資格取得に向けた支援の具体例などがあると分かりやすいです。
- 「ぜひ1度お話がしたいです!」
- その学生のプロフィールの内容から強みを引き出したうえで、「まずは気軽にお話を」と声かけをします。初回接点を持つにあたっての心理的ハードルを下げることで、反応率を上げる効果が期待できます。
- 「最短〇日で内定可能!」
- 後半期になればなるほど、学生はできるだけ早く内定を獲得したいという気持ちが高まります。実際の日数を示すことで、できるだけ早く内定につながることを効果的に訴求できます。別の表現として、「選考結果は〇日以内にご連絡します」なども効果的です。
- 「当社の強み〇選」
- 事業内容やキャリアパス、福利厚生など、自社の特徴や魅力から「新卒社員」が特に興味を抱きやすい要素を2~3個抽出します。学生の経験や募集職種別に訴求ポイントを変え、異なるスカウト文章にすると、より興味付けが可能です。
- 「お任せしたいお仕事」
- 入社後に携わる業務を具体的に書くことで、業務のイメージがつきやすくなります。「営業」「エンジニア」など同じ職種であっても、企業によって業務は異なるため、自社で任せる仕事を明確にすることで選考時や入社後のミスマッチを防ぐことが可能です。
- 「こんな方におすすめです!」
- 企業の求める人物像を「こんな方におすすめ」という別の視点から提示することで、学生がスカウトを自分ごと化し、選考意欲を高められます。
- 「特別選考フローの案内」
- 後半期は就活生もできるだけ短い期間で内定までこぎつけたいと考えています。選考の一部をパスするなど、通常よりも速く選考が進むことを訴求することでスカウト承諾率が上がりやすくなります。通常の選考フローとスカウト限定の選考フローを併記し、特別感を分かりやすくすると効果的です。
なお本章では、弊社のカスタマーサクセスとしてターゲットの選定からスカウト文章の添削まで、採用活動全体に伴走している谷若菜と小泉健一が監修しました。
おわりに
就職活動の早期化・長期化の傾向は年々顕著になっています。25卒の就職内定率は例年よりも1ヵ月ほど速いスピードで推移し、今この瞬間も就職活動を終える学生が多く出ている状況です。
しかし、就職活動の“超”後半期に突入したいまでも、まだ有効な採用手段はあります。採用枠が充足できていない企業の人事は、学生との積極的かつ効率的な接点を持つことが必要不可欠です。もしいま、新卒の採用活動に困っていたら、本記事を参考にしていただければ幸いです。