採用に向かって現場と採用人事をワンチームにするツール「batonn」

——そうした課題解決に向けた取り組みを進めるうえで、困難などはありませんでしたか。
実は、こうした面接の型化や現場の面接官との連携は、当時私ともう1人の採用担当者のたった2人で行っていました。しかし、2人だけですべての面接プロセスをウォッチし、適切なアトラクトができているか確認したり、都度フィードバックしたりするのは現実的ではありません。
「1次面接の段階で本当にアトラクトができているのか?」「より良い問いを全員が投げかけているか?」「回答に対する解釈がずれていないか?」といった重要なポイントを把握したいのにもかかわらず、面接の中身がブラックボックス化してしまっていました。
そんな折、リブセンスの社員の方と知り合う機会があり、オンライン面接に特化した自動録画ツール「batonn[1]」の存在を知りました。これは私たちの課題解決に役立つのではないかと感じて導入することにしました。
注
[1]: リブセンスが開発・提供(batonnの公式サイト)。録画に対し、生成AI技術を用いて、企業が面接で重視する観点ごとに候補者の見極めポイントを抽出し、要約する機能や、面接官が直感的に書いた簡易なコメントをもとにAIが申し送り文章を生成し、提案する機能なども備える。
——batonnはどのように運用されているのでしょう?
具体的な運用フローとしては、面接官がbatonn上で1次面接を行い、面接後の申し送りをAIの自動生成を活用して作成します。その内容を採用人事がATS(採用管理システム)に記載し、リクルーター面談や最終面接へと引き継ぐようにしています。
また、batonnには高い精度で面接の「重要と思われる部分」をハイライトする機能があります。この機能のおかげで、たった2人の採用担当者でも月100件行われる1次面接の「適切なアトラクトができているか」「面接の型が実践できているか」といった要点を、素早く把握できるようになりました。この機能なしでは、現在の面接の質を担保するのは難しかったと思います。
さらに、面接官になりたてのメンバーの面接をbatonnでモニタリングしてフィードバックを行ったり、batonnのアンケート機能で候補者からの評価が低かった面接を確認し、選考体験の向上に役立てたりしています。
——振り返りも含めて活用しているのですね。
はい。これまでは採用人事から現場の面接官にフィードバックする際、どうしても主観的なアドバイスになってしまっていました。batonnによって実際の面接動画の特定シーンを共有できるようになったことで、「この面接の何分何秒に行った質問は、もう1段階深掘りできたと思います」といった、具体性のあるフィードバックが可能になりました。
現場で業務を行っている面接官に対して、採用人事から改善のフィードバックをすることは、実は精神的な負荷が大きいものです。batonnという客観的なツールがよりどころになってくれることで、採用人事メンバーの精神的な負荷も軽減されました。
その結果、現場と採用人事が対立することなく採用の目標に向かって「ワンチーム」になっていると実感しています。
また非常にポジティブな変化として、現場の面接官側から「この方の選考で少し悩んでいるので、合否を決める前に一度(動画を)見てほしい」という相談が採用人事に来るようになりました。面接官自身が自分の面接動画を見返して振り返りを行う様子も見られ、現場の「面接意識」が向上していると感じます。
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北浦 汐見(キタウラ シオミ)
都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。
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市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)
1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「...
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岡田 果子(オカダ カコ)
IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。
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