求めるのは“正しいこと”をやりきる心の強さ
――西村さんがエンジニアに求める最も大切なことは、何ですか?
タイムマネジメントができて、素直であることですね。そういう人は、勉強できる環境を自分で作っていけますから。また、プロマネ(プロジェクトマネージャー)として活躍できる資質を重視していて、その点で、月末の交通費精算すら期限内に出せないような時間にルーズな人はダメです。人事や経理のことを考えずに、自分のことしか考えてないということだから。どこの会社にもいると思うのですが、IMJではそんな人はプロマネにはしませんね。
あとは、易きに流れず、正しいことをちゃんとやること。つい納期が短いとか、予算が足りないとか、お客が何か言ってきたからとか、いろんな理由をつけて、すぐ易きに流れてしまいがちだけれど、そうすると必ずと言っていいほどトラブルを起こしてしまう。いくら標準化しても、レビューを強化しても、コードを1行1行すべてチェックしているわけではないので、最終的には一人ひとりの心が強くないといけません。正しいことをやるなら、お客に怒られても構わない。「そこは絶対に妥協するな」と言っていますね。
――“正しいこと”について、もう少し具体的に教えていただけますか?
僕らの業務は受託型なので、「仕様変更してほしい」とか、「タダでやって欲しい」とか、テストが終わっているのに「機能追加してくれ」といったことは、どうしても発生しがちです。責任を持って品質を担保した上で、コストも予算内に収まるのであれば対応できますが、もしそのうちの何かを犠牲にするのであれば、それは“誰かとの約束を破ること”を意味している。例えば、コストをオーバーしたら、会社との約束を破ることになって、結果、みんなの評価が下がっちゃうでしょう……。こだわりを持つと、逆に頑固だとか融通が利かないと言われることもあるけれど、ここだけは絶対に譲れないですね。