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2025年7月29日(火)@オンライン

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イベントレポート《人的資本経営》| 2030年、どうなる?人的資本経営~若手活躍と多様性から紐解く未来の組織~

エーザイ三瓶氏、Unipos田中氏、ユーザベース松井氏が語る!激変する未来を見据えた「人的資本経営」の形

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 人口減少、AIの急速な進化、そして予測不能なマーケット……。近年、企業を取り巻く環境は激変している。その変化を乗り越えて持続的に成長するために、企業は「人的資本経営」とどのように向き合うべきなのだろうか。本稿は、7月に大阪で開催されたイベント「ミキワメユニバーシティプレミアムサミット in Osaka, 2025」より、Unipos株式会社 田中弦氏、エーザイ株式会社 三瓶悠希氏、株式会社ユーザベース 松井しのぶ氏を迎え、株式会社リーディングマーク 飯田悠司氏がモデレーターを務めたセッション「2030年、どうなる?人的資本経営~若手活躍と多様性から紐解く未来の組織~」のもようをお届けする。

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人的資本経営がいま、上場/非上場、企業規模問わず重要な理由

飯田悠司氏(以下、飯田氏) 人的資本経営は、上場企業だけでなくスタートアップや非上場の会社にとっても非常に重要だと考えています。田中さん、いかがでしょうか。

田中弦氏(以下、田中氏) すべての企業が人的資本経営に取り組むべきだと考えています。理由の1つに、人口減少が挙げられます。人口が増え続けて内需も増えていく時代は終わり、企業は変化を求められています。

 一方で今は、テクノロジーの進化により、人への投資や工夫、独自の戦略を立てると、リターンが返ってきやすい時代です。たとえば、エンゲージメントサーベイのようなソリューションは、10年前には存在しなかった概念で、工夫の余地が広い。こういった環境で人に投資をすることで、大きな変化やリターンが期待できます。

田中弦氏

田中弦(たなかゆずる)氏

Unipos株式会社 代表取締役会長

2005年Fringe81(株)を創業。独立後2017年東証マザーズ上場。同年Uniposのサービス開始。2021年10月にUnipos株式会社に社名変更し、個人の人的資本を発見し組織的人的資本に変えるUniposの提供を中心に活動。「人的資本経営専門家」として経営戦略と人事戦略を紐づけるための「人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)」の公開や約5000の人的資本開示を読んで導き出した独自の見解を発信。メディアへの出演多数。今年2月11日発売『5000の事例から導き出した「人的資本経営大全」―日本企業最後の伸びしろ(東洋経済新報社)』や、「心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100(ダイヤモンド社)」著書。

飯田氏 ありがとうございます。人口が減る中で、社内にいる人に投資して企業の力を伸ばすことが大事だということですね。

 ある調査によると、日本の生産年齢人口あたりのGDPは伸びているといいます。しかし、人口減少のスピードが速すぎるため、焼け石に水のような状況なのです。この構造はすぐには変えられないので、人に投資して能力開発させていくしかありません。

 三瓶さんは、エーザイというグローバル企業で人的資本経営に取り組まれていらっしゃいます。

三瓶悠希氏(以下、三瓶氏) はい。人的資本経営に取り組む理由は、当社を取り巻くビジネス環境の大きな変化です。たとえば2023年に、アルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」が承認されました。この薬剤の画期的な点は、従来の「病気になった後の治療」から「予防に近い早期の対応」へとシフトしていること。このような変化がいま、マーケット全体で起こっています。

 健康に近い方々にも薬をどう届けるかという新しい発想ができないと、製薬企業は生き残れなくなっているのです。そのため、そういった発想ができる人材を採用したり、社内にいる人材をまったく違う発想ができるように成長させたりする機会が必要不可欠なのです。

三瓶悠希氏

三瓶悠希(さんぺい ゆうき)氏

エーザイ株式会社 ピープル&コミュニケーション戦略部長

2005年にMRとしてエーザイ入社。国内医療用医薬品事業で経験を積み、2015年以降は中期経営計画の編成、海外MBA留学、CEO秘書、中計編成事務局長と、グローバル業務に従事。原因不明の難病を患い休職するも、脳手術等を経て人事として復職。 グローバルHR戦略企画部戦略グループ長を経て、2025年4月より現職。

飯田氏 なるほど。松井さんはいかがでしょうか。ユーザベースは、人的資本経営が注目される前から、ミッションやバリューが組織の求心力を高めている印象です。

松井しのぶ氏(以下、松井氏) 短期的な業績は、経営戦略やマーケット状況に左右される部分が大きいですよね。しかし、会社が10年、20年と継続していくためには、「人の力」、すなわち人的資本がじわじわと影響すると思っています。

 たとえば、ファンド傘下の中で資本の論理で動く株主と企業の論理で動く我々とでは、どうしても目線が合わないときがあります。また、業績が苦しいタイミングもある。そのようなときでも、組織が崩れない強さの裏には、パーパスやバリューの深い浸透があると思います。

松井しのぶ氏

松井しのぶ(まついしのぶ)氏

株式会社ユーザベース 上席執行役員 CHRO

公認会計士。国内大手監査法人を経て、PwC税理士法人で国際税務のコンサルティングマネージャーに従事。2014年ユーザベースに参画し、人事・総務・法務などをはじめとするコーポレート全般を広く担当。また、IPOやM&Aなどユーザベースにおける各種コーポレートプロジェクトをリード。 2018年より、執行役員として、コーポレートを統括。2021年から2023年2月まで取締役を務めた。2023年よりCHROとして人事を統括。

田中氏 人的資本経営は、会社の置かれた状況と目指す目標に深く影響しますよね。たとえば、エーザイのようにビジネスの過渡期にある場合、その時期をどのように過ごすかによって5年後、10年後の未来が変わります。反対に、短期間の営業利益率を上げるために人的資本経営を行うという考えでは、難しいでしょう。

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この記事の著者

井上奈美香(HRzine編集部)(イノウエ ナミカ)

1994年宮崎県生まれ。京都女子大学文学部国文学科を2017年に卒業し、株式会社翔泳社に新卒として入社。メディア事業部の広告課に配属される。2020年8月に人事向けWebメディア「HRzine」の立ち上げに参画し、HRzineの営業責任者に従事。2023年4月よりHRzine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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