ますます激化する新卒採用市場。就職活動時期の前倒しや希薄な企業理解がもたらすミスマッチなどを加速しており、打開策が求められている。そうした中、イベント「HRzine Day 2025 Summer」において、就活生から圧倒的な支持を得る株式会社ニトリホールディングスの新卒採用部 シニアマネジャー 天野隆太氏が、ニトリならではの学生に届けたい「想い」から逆算した新卒採用の取り組みを解説した(天野氏の役職は2025年7月29日時点のもの)。
ロマンの実現を目指し、唯一無二のビジネスモデルや働き方を構築
天野氏は講演の冒頭、ニトリホールディングスについてこう紹介した。
「私たちは企業理念(ロマン)として、『暮らしの豊かさを世界の人々に提供する』を掲げています。そして、その想いを製造、物流、小売業、ITという独自のビジネスモデルで実現していきたいと考えています」(天野氏)
実際、原材料の調達や製造はもちろん、製造した商品の品質管理、輸出貿易、営業所への物流配送、ITシステムやECサイトの運営、出店戦略や出店交渉までを一気通貫で行い、“お値段以上”を実現している。まさに、唯一無二のビジネスモデルであり、それが同社の最大の強みとなっている。
天野 隆太(あまの りゅうた)氏
株式会社ニトリホールディングス 新卒採用部 シニアマネジャー
大阪府出身。2004年株式会社ニトリ入社。複数店舗を経て、3店舗の店長を経験。2017年よりエリアマネジャーとして複数のエリアを歴任した後に店舗運営部の教育を司るチームのマネジャーを務める。2022年より新卒採用部シニアマネジャーに就任。
働き方にも独自なものがある。
「あらゆるフェーズを自社で担っている企業であるからこそ、働き方もメンバーシップ型×ジョブ型というハイブリッド型にしています」(天野氏)
まず、20代ではメンバーシップ型採用を展開し、ビジネスの根幹となる店舗経営を学んでいく。店舗といっても、ニトリの場合は規模が大きい。年商15億~40億前後と、中小企業クラスの店舗経営を若いときから経験することができる。
30代以降になると配転教育が始まる。社内には63部署100職種もの幅広いフィールドがあり、ジョブローテーションを通じて自身のスペシャリティを発掘していくという流れだ。
そして、40代以降になると今度はジョブ型に移行する。10の人材プールの中からいずれかを選び、「専門性」を身に付け、「スペシャリスト」として活躍することになる。
こうしたハイブリッド型での働き方は2024年から本格的にスタートしたばかりだが、2025年度の「キャリアオーナーシップ経営AWARD」において、キャリアの変革部門で最優秀賞(大企業の部)を受賞するなど、大きな注目を浴びている。仕事を通して数多くのことを経験し、成長していきたいと思っている人々には魅力のある働き方といえるだろう。
また、同社には「お客様を主語に置いたビジネスモデル」「社員を主語に置いた働き方」を実践するという企業文化があるという。天野氏は、このスタンスは採用活動においても変わらないといい、新卒採用であれば「学生を主語に置いている」と強調した。
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袖山 俊夫(ソデヤマ トシオ)
上智大学法学部卒。上場企業に入社し、宣伝部に在籍。その後メディア・コーディネーターとして独立。以来、多くのフリーランススタッフと案件ごとにユニットを編成し、大手新聞社グループ各社が発行する媒体のコンテンツ制作をハンドリングする。現在は、執筆業に専念。経営やHR分野を中心に、企業経営者や人事責任者、大学教授などのイン...
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