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2026年7月28日(火)@オンライン

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インタビュー《人材採用》| 新卒採用・中途採用の正しいアプローチ

なぜ御社は人材採用が進まないのか 曽和利光氏が自身も実践する新卒・中途に共通の戦略・アプローチとは

市古 明典(HRzine編集長)[著]

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新卒採用②:行き詰まるのはアプローチ先やターゲティングが間違っているから

——新卒の母集団形成が難しい理由として、アンケートでは「ブランドや認知度が低い」(22.1%)や「魅力的な伝え方ができていない」(19.2%)が上位です。ここはどう分析されますか。

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 まず1つ言えるのは、学生の就職活動量が毎年どんどん減っていることです。10年前ならプレエントリーを100社くらい行っていたのが、今はもう25社くらいと、4分の1程度まで減っています。100社にエントリーする負荷なんて大したことないのですが、それでも嫌がって25社しかやらない。実際に受験するのは10社ちょっと。それで平均3社くらい内定が取れてしまう。企業から見れば、3人に内定を出してようやく1人来るかどうかの状況です。

 さらに、学生は25社に絞り込むとき、知らない企業ではなく「知っている企業」から選びます。だから、知名度のない中小企業やBtoBの会社は、下手すると反応が100分の1になってしまう。以前は5000人からエントリーがあったのが、今では50人しか来なくなったとか、そういう感じなんですよ。

——学生側もかなり現実的な線で動いているということですね。

 学生さんも分かってるんですよ。一定のレベル以上の学校でなければ、三井物産や三菱商事といった難関企業は「絶対無理」だと最初から受けない。卒業生がどこに行っているかを確認し、「自分はここらへんか」とターゲットを絞っているのです。そんな中で、企業側が「魅力的な伝え方ができていないから」(19.2%)と悩んでコンテンツをいじったり、ホームページを変えたりするのは、もちろん無駄ではありませんが、もっと前段階の問題に手をつけるべきですね。

——その「前段階」とは何でしょうか。

 要は「見てくれなかったら、コンテンツを変えたところで仕方がない」じゃないですか。会ってくれなかったらフォロートークだって意味がない。本来は「伝えられるシーン」をつくれていないことが問題なのに、それを「魅力が伝えられてないから」と解釈するのはおかしいと思うんです。

 本来はコンテンツではなく、アプローチの方法など「どこにターゲティングするのか」が大事なんです。自社が欲しい人をどこから探すか。たとえば、東京はものすごく競争の激しいレッドオーシャンなので、弊社は東京を捨てています。地方から探したほうが、優秀な人を無競争で採用できるのです。求める人物像を下げるのではなく、競争の激しくないところから探そうとすれば、反応率も良いし採用できます。

——「ターゲットを絞ったアプローチができていない」(12.5%)という自覚的な回答もありました。

 ここが本当は一番大事なんです。みんな「MARCH」や「早慶」という言葉に振り回されて、そこばかりにスカウトメールを打つ。それ以外の横浜市立大学や国際基督教大学(ICU)といった大学にも優秀な学生は大勢いますし、女子大にも第一線での活躍を目指している学生がたくさんいるのに、そこには全然行かない。わざわざ狭くて競争の激しいところに自分も入っていって、全然成果が上がらないと言っているわけです。採用できなくて当たり前ですよ。

 採用がうまくいっている会社は、ターゲティングがうまいのです。たとえば埼玉県のある不動産会社が、埼玉大学の学生の中でも「北関東出身で地元に残る確率が高い人」を狙ったら採用できるようになった。あるいは学部も、みんな法学部や経済学部を狙いにいくけれど、リクルートなんかは文学部や農学部ばかり狙う。それはそこがブルーオーシャンだからです。

——「質の高い学生からの応募がない」理由についても、同様のことがいえますか。

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 自社の魅力を考える仕事って面白いから、みんなホームページ制作ばかり頑張ってしまうのです。ただそれは、95点を取れる(伸びしろが5点しかない)得意な英語ばかり勉強して、30点しか取れていない(伸びしろが70点もある)苦手な数学を勉強しないようなもの。刺さるメッセージ以前に、反応率の良いターゲットを発見できていないことが問題です。

 商品を良くすれば勝手に売れるだろうと言っているけれど、どこかにいるその商品を欲しい人を見つけること、アプローチすることができていない。商品開発(魅力づくり)の問題じゃなく、販路開拓(ターゲット選定)の問題です。中小企業であっても、アプローチする先をちゃんと考えていけば、全く採用できないなんてことはないのです。

次のページ
中途採用①:狙うべきは未経験者や第二新卒・アルムナイ・氷河期世代など

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この記事の著者

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「...

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