ポーラは4月より、Famieeが発行する同性パートナーのための民間「パートナーシップ証明書」の利用を開始し、人事制度や福利厚生の適用時に必要な家族関係証明書として、新たに取り入れると発表した。
Famieeのパートナーシップ証明書は、住んでいる場所にかかわらず利用できるほか、申請から発行までをオンライン(スマートフォンのアプリ)で完結できる。従来のようにパートナーが2人で役所などに出向くことで、第三者に自身のSOGI(性的指向・性自認)や関係が知られる心配もないという。また、申請時に提出する個人情報に関しても、サーバーなどには保存されないため、安全に利用が可能となっている。
ポーラでは1月より、社員それぞれのSOGIや家庭の事情にかかわらず、公平に認められ力が発揮できるように、これまで法律上の配偶者・家族・親族を対象としていた人事制度や福利厚生の適用対象範囲を、事実婚の相手方、同性パートナーを含めた「実質上の家族・親族」まで広げる制度変更を行っている。
加えて昨年6月より、社内の有志メンバーによる「LGBT+ALLYコミュニティ」が発足し、メンバー同士の対話や他社のALLYコミュニティとの交流を重ねながら、互いの疑問や課題を共有し合い、思考を深める活動に取り組んでいるという。
同社は今後、誰もが自分の可能性を諦めず、自らの意思で主体的に選択し、いきいきと自分らしく生きていける社会を目指すと述べている。
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