次世代経営人材の獲得も課題に

鈴木 採用戦略に関して、何かアップデートはありましたか。
盛永 店舗運営の観点では、薬剤師や登録販売者などの有資格者の確保を重要課題とし、人材紹介によるキャリア採用に加え、新卒採用と社内育成にも取り組んできました。一方、事業環境が大きく変化する中では、将来を担う次世代経営人材を計画的に育成することに加え、社内にない経験や専門性を持つ人材を社外から迎えることも必要です。求める人材との接点を中長期的につくるという観点から、採用手法そのものを見直す必要があると考えるようになりました。
鈴木 企業によって経営人材の定義は異なると思うのですが、御社においてはどういった経歴やスキル、コンピテンシーをお持ちの方が次世代経営人材になるとお考えでしょうか。
盛永 当社では、特定の経歴だけをもって次世代経営人材とする明確な定義は設けていません。これまで複数の統合や合併を経る中で、多様な事業経験や経営経験を持つ人材が、それぞれの強みを生かして経営を担ってきたためです。一方で、今後を見据えると、次世代経営人材に求める要件を整理し、育成や配置、社外からの採用を計画的に進めることが課題だと認識しています。
ドラッグストア事業への理解は重要ですが、それだけでは十分ではありません。将来を見通して変化を提案できること、新たな収益機会を構想できること、そして社内の人材や組織の可能性を多角的に捉え、異なる分野での活躍につなげられることが重要だと考えています。こうした要件を備えた人材は限られるため、社内育成と社外採用の双方から取り組む必要があります。
鈴木 そうした希少な人材などを社外から獲得する場合、その活動はまさにタレントアクイジションです。御社がタレントアクイジションを進めるときに突き当たる壁には何があるでしょうか。

盛永 タレントアクイジションでは、採用の必要が生じた時点だけでなく、中長期的に候補者との接点を持ち続けることが重要になります。そのためには、日々の採用業務に加えて、候補者との関係構築や情報発信を継続できる体制を整える必要があります。限られた人員の中で、業務の優先順位を見直し、必要な工数を確保することが課題です。
また、候補者との関係を大切にしながら入社につなげるには、採用担当者にも、従来の採用実務に加えて、相手を理解し、適切なタイミングで情報提供や動機付けを行う力が求められます。必要な役割やスキルを整理し、担当者の育成と適切な配置を進めることも、今後の重要な取り組みだと考えています。
鈴木 そうですね。採用業務を回すスキルも重要ですが、マーケティング手法を使って人材がどこにいるかを把握し、つながっていくことがタレントアクイジションにおいて重要だとよくいわれます。
ちなみに御社において、現在の採用機能はどのような位置付け(どの本部にひも付いているかなど)になっているのでしょうか。
盛永 現在、ウエルシア薬局では人事本部の中に採用部を置いています。採用を入口として、その後の育成、配置、評価、処遇までを一貫して捉えることが重要だと考えているためです。「人事は採用に始まり採用に終わる」という考え方も踏まえ、人材に関する一連のプロセスを人事本部内で連携して進める体制としています。
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北浦 汐見(キタウラ シオミ)
都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。
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市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)
1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「...
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