人的資本経営における人事データ活用のポイント
——人事データ活用について、SmartHRのユーザー様からはどんな声が上がっていますか。
たとえば、これまで人事データの集計に4時間かかっていたところが、レポートを出すまでに15分ほどしかかからなくなったというお声をいただいています。SmartHRでレポートのフォーマットをつくってしまえば、その後はデータを同期するだけでいいので、2度目以降はレポートを出す手間が軽減されます。また、SmartHRのレポートを経営会議で毎回見るようにして、評価会議での甘辛調整に役立てたり、離職率が多い部署を割り出して従業員との1on1を増やしたりしているといった話を聞いています。
もちろん、SmartHRを導入すれば終わりではなくて、データを入れていただくことが大切です。データがたまる仕組みを整えてもらえれば、集計や分析に必要な時間は大幅に短縮できると思います。
——SmartHRでそうしたデータ活用ができるようにするために、何かコツのようなものはありますか。
1つは、情報開示における指標設計をきちんとしておくことですね。それがないと、どの情報をどうやって取るのかを決められませんし、足りない情報があると結局そのまま使えなくなってしまいますから。
もう1つは、既存のやり方にとらわれ過ぎないことです。従来の業務フローに固執していると、そのままではシステムに置き換えられないところが出てきたときに、「ここはシステム化しないでおこう」という発想になりがちで、データの抜け漏れができる原因となってしまいます。
どうしても譲れないところはあるにせよ、「システムに合わせて、柔軟に業務フローを見直そう」と発想を切り替えていただくことも大切です。SmartHRの機能を一部しか使っていない企業様と、SmartHRを最大限にご利用いただいている企業様を比べると、やはり後者のほうがシステム化するメリットをより享受していただきやすいです。
——SmartHRはSaaSなので、気になるのはシステムの柔軟性です。
SmartHRはできるだけ柔軟に対応できる設計にしていますし、お客様から対応しづらいことはご相談いただければ、「他社さんではこういうやり方をされていますよ」といった提案もいたします。また、人事は業務の性質上、他社のベストプラクティスを知る機会は多くないと思うのですが、SmartHRには「PARK」というユーザーコミュニティがあり、そこでユーザーさん同士が助け合う文化もできています。ぜひそうした場もご活用いただければと思います。