インタツアーは、23・24卒大学生を対象に、「リクルーターとのコミュニケーション調査」を実施し、その結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査母数:1万3269名(文系学生1万1767名、理系学生1502名)
- 回答数:792名(23卒244名、24卒548名)
- 調査方法:「インタツアー」マイページまたはSNS経由によるWebアンケート
- 調査期間:2022年11月14日~11月21日
- 設問構成:次図のとおり
リクルーターとの接触経験ありは25.8%
設問1では就活中にリクルーターがついていた経験の有無を聞いた。就活をおおむね終えた23卒および、就活中の24卒を含めて全体の25.8%がリクルーターとの接触経験があった。
リクルーターとのコミュニケーション方法は「LINE」が最も好まれる
設問9ではコミュニケーション方法の中で最も使いやすい方法を聞いた。その結果、「LINE」42.6%が最多となり、他の選択肢を大きく上回っている。
リクルーターに聞いてよかったことは「社内の雰囲気」「具体的な仕事内容」「入社後のキャリア」
設問11と12では、リクルーターに聞いてよかったこと、してもらってよかったことを選択式と記述式で聞いた。よかったこととして多かったのは、「社内の雰囲気」56.4%、「具体的な仕事内容」50.5%、「入社後のキャリア」49.0%だった。記述式でも「やりたいこととマッチしているか」「大まかな配属先」などの回答が挙がっており、学生の関心が「社内の雰囲気」に加えて「自分のキャリアパスとのマッチング度」に集中していることが分かる結果となった。リクルーターとのコミュニケーションはこれらの情報を得る方法として機能していることがうかがえる。
リクルーターへの不満は少ないが「情報を隠されている」「いいところばかり話す」などの不満が散見される
設問13と14では、リクルーターに聞いた嫌なこと、されて嫌だったことを選択式と記述式で聞いた。「特になし」60.8%が最多で大きな不満を持ってはいない様子だが、「情報を隠されている感じ」12.3%、「会社のいいところばかり話す」10.3%などが比較的多い結果となった。前述の「聞いてよかったこと」と合わせると、会社の中の様子について本音の回答をしてくれないリクルーターへの不満がある程度うかがえる。
また、記述式では「他の企業の選考状況を聞かれた」「オワハラ」などの就活への介入について不満がみられた。
リクルーターとのコミュニケーションで志望度が高まった学生は73.5%
設問15では、リクルーターとのコミュニケーションがその後に及ぼした影響について聞いた。回答は「選考など次のステップに進む後押しになった」73.5%が最多で、大多数の学生にとってはリクルーターとのコミュニケーションがポジティブに受け止められていることが分かる。
また、「選考を辞退する要因になった」1.5%、「その他(選考方法に疑問を抱いた、志望度が下がった)」1.0%などネガティブな反応はごく一部だった。リクルーターが就活生とコミュニケーションを図ることには、志望度を高める効果が見込めることが分かる。
理想のリクルーターは、「希望部署や職種が同じ人」「自分と働く可能性がある人」が多数
設問18と19では、リクルーターになる人に求める要素について選択式と記述式で聞いた。最も回答が多かったのは、「希望している部署や職種が同じ」で51.5%だった。キャリアパス重視の傾向がここでもみられた。次に多かった「現場の人(自分と働く可能性がある人)」41.2%からは、社内の雰囲気を知りたいという就活生の心理がうかがえる。
また、「年齢が近い」34.8%、「大学が同じ」29.4%という回答も多く、年代層や境遇が近い人から話を聞きたい意向が見て取れる。記述式では、「親身に話を聞いてくれる人」「人当たりが良く信頼できる人」といった内容が多く、コミュニケーションを取りやすい相手が望まれていることが分かる。
なお、同調査の結果データは、同社のWebサイトからダウンロードできる。
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